ヴィース・センターが脳データ可視化ソフトウェア「エピオス・クラウド」のCEマーク取得を発表

クラウドベースのプラットフォームにより、個別化治療に向けた長期的な脳のモニタリングが可能に

Epios Cloud is a web-based application for online storage, processing and review of neural signals, including ultra-long-term data. (Photo: Wyss Center)

ジュネーブ--()--(ビジネスワイヤ) -- ヴィース・センターは本日、エピオス・クラウド・ソフトウェアがCE(欧州適合)マークのクラスI医療機器に認定されたと発表しました。エピオス・クラウドは、遠隔地から脳をモニタリングする新世代のデバイスによって記録された超長期データを含む神経信号をオンラインで保存、処理、評価するためのウェブベースのアプリケーションです。数カ月から数年に及ぶデータを途切れなく閲覧することができ、ウェブ・ブラウザーを使っていつでもどこでも臨床医が患者のデータにアクセスできるという新機能を備えています。

エピオス・クラウドは、脳などの生体信号を記録する機器にウェブ経由で接続できる柔軟性を備え、複数の長期的なデータソースに関する洞察を提供できるため、臨床医は個人対応の分析を行うことができ、個人対応の臨床上の意思決定の支援を提供します。

外来患者の数週間から数カ月間にわたる神経モニタリングの手段を求める臨床医は増加しています。てんかんでは、日常生活での脳の活動を家庭でモニタリングすることにより発作の種類や回数の特徴を把握し、診断や手術前計画を改善し、個人に合った治療計画を立てることができます。

「私たちは、発作が起きた時だけでなく、てんかんの事象に関連する生体信号を追跡するソフトウェアを必要としていたため、エピオス・クラウドを開発しました。エピオス・クラウドでは、神経データと心拍数や行動情報を数カ月から数年にわたって同期させることができます。日々の生活の中で、脳内で実際に何が起こっているかを垣間見ることができます。将来的には、追加のデータ・ストリームを簡単にプラットフォームに統合することが可能になり、他の臨床アプリケーションがサポートされる可能性があります。重要な点として、データ・ストレージの一元化によって神経データの自動分析に根本的な変化が起こり、人工知能アルゴリズムが増え続ける世界的なデータ・レイクで学習できるようになります。その発展はすでに始まっています」と、ヴィース・センターの神経科学者のアレクサンダー・ソボレフスキー博士は述べています。

現行の脳波(EEG)ソフトウェアは、主に数分間から数時間の神経記録の評価用に最適化されていますが、エピオス・クラウドは数週間から数カ月間という長期間の記録への移行に対応しています。また、臨床医は、データに実際の事象の注釈を付けたり、新たな分析法を開発して注目すべき領域を自動的に提示することで視覚的なスクリーニングを補完したりすることもできます。

ヴィース・センターの最高技術責任者のジョージ・クーバス(MBA)は、次のように述べています。「エピオス・クラウドは、個々の患者のてんかんに関する新たな知見を明らかにし、個別化治療への道を開きます。エピオス・クラウドがCEマークを取得した今、私たちはより多くの脳記録撮画手段に接続し、この革新的な長期間の脳モニタリング・プラットフォームを欧州やその他の国々のより多くの臨床や外来の現場にもたらすことを楽しみにしています。また、エピオス・クラウドは、脳卒中のリハビリテーションや、精神衛生用の脳回路の神経変調療法にも適用できる可能性があります。」

エピオス・クラウドは、IEC 62304に基づく安全クラスAの医療機器ソフトウェアであり、医療機器指令93/42/EECに基づくクラスIのCEマークを取得しています。エピオス・クラウドは、頭皮電極やサブ頭皮電極を使用したEEG機器で記録された脳波や心拍数、加速度計の測定値を表示し、評価することを目的としています。本機は、資格を持った医療従事者が使用するよう設計されています。CEマークは、製品が審査を受けて欧州連合の安全、健康、環境保護に関する要件を満たしていることが認められたことを示します。

以上

ヴィース・バイオ神経工学センター(スイス・ジュネーブ)について

ヴィース・センターは独立の非営利研究開発組織として、脳の理解を促進することで、治療法の実現と生活の改善に取り組んでいます。

ヴィース・センターの職員は、センターの学術上、臨床上、産業上の協力者と共に、神経生物学、神経イメージング、ニューロテクノロジーにおける革新と新たなアプローチを追求しています。

ヴィース・センターの進歩は、脳の動態や疾病治療の基礎となるメカニズムに関する独自の洞察を明らかにし、満たされていない医療ニーズに応える機器や治療法の開発を加速します。

ヴィース・センターは、スイスの起業家で慈善家のハンスヨルグ・ヴィース氏からの惜しみない寄付によって、2014年に設立されました。資金提供機関などからの追加資金は、ヴィース・センターの使命を推し進めるために役立ちます。

www.wysscenter.ch/

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