川崎--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 東芝デバイス&ストレージ株式会社は、公開中のモーター制御ソフトウェア開発キット「MCU Motor Studio」にモーター制御における新しい位置推定制御技術を追加した「MCU Motor Studio Ver.3.0」と、モーターパラメーターを自動算出する新ツール「Motor Tuning Studio Ver.1.0」を開発し、本日より提供を開始します。
ベクトル制御は、高効率なモーター制御手法ですが、モーターを駆動するための比例積分(PI)制御ゲインチューニングの複雑さが課題となっていました。位置推定制御に加え、速度制御および電流制御でもPI制御を用いるため、3つのPI制御ゲインがパラメーターとして相互に干渉し、調整は容易ではありませんでした。また、MCU Motor Studioは既知のモーターパラメーターを用いてモーター制御を行いますが、モーターからのパラメーター抽出機能はありませんでした。
今回開発した新しい位置推定制御技術は磁束オブザーバーをベースとし、PI制御を使用しないため、モーター評価の際の調整が容易になります。従来の位置推定制御方式に比べ高負荷駆動環境での安定性が向上しました。この新しい位置推定制御技術を組み込んだMCU Motor Studio Ver.3.0は、従来の位置推定制御方式にも対応しています。
また、モーターパラメーターを自動算出するツール「Motor Tuning Studio Ver.1.0」も新たに開発しました。MCU Motor StudioとMotor Tuning Studioを組み合わせることで、モーターから初期パラメーターを容易に導き出して評価を開始することができます。Motor Tuning Studioは、Webお問い合わせページより希望を受け付けユーザーへ提供します。
当社は今後も、カーボンニュートラルとサーキュラーエコノミーへの貢献を目指し、ベクトル制御向けマイコンやソフトウェア開発キットを拡充しモーターの高効率化をサポートしていきます。
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