-

ビザ、世界中の消費者と企業に影響を及ぼすランサムウエアや豚の屠殺などの主要詐欺を報告書にて公開

ビザ、「2024年春版脅威報告書」においてより巧妙化する詐欺師を取り上げ

サンフランシスコ--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- ビザは、世界中の消費者や企業に影響を及ぼす、決済に関する主要な脅威をまとめた2024年春版「年2回発行脅威報告書」を公開しました。この報告書では、決済のエコシステムにおいて最も脆弱なポイントとなる「人間」を標的とする、ますます組織化・巧妙化する脅威アクターについて指摘しています。

ビザの最高リスク兼顧客サービス責任者であるポール・ファバラは、「生成AIやその他の新興技術の利用により、詐欺はこれまで以上に説得力のあるものとなり、消費者に未曾有の損失をもたらしています」と述べて、「ビザは、過去5年間で100億ドルを超える投資をテクノロジーとイノベーションに行うことで、こうした脅威に対処する独自の立場を築いています。当社の継続的な教育と優秀な人材に加え、こうした投資により、我々は詐欺の一歩先を行き、消費者を守ることができます」と語っています。

主な標的となる個人

消費者はますます詐欺師の標的にされるようになっており、詐欺師は詐欺の機会を作り出そうと感情の高ぶりを利用します。6月から12月にかけての個々の詐欺報告件数は減少している一方で被害総額は増加しており、これは詐欺師がより効果的で被害額の大きい詐欺によって被害者を標的にしていることを示しています。同社による別の最近の調査によると、調査対象となった成人の3分の1以上が、自身に加えられた詐欺を報告しなかったとしたため1、被害額は報告よりも大きいことが示唆されています。

「春の脅威報告書」で取り上げられた主な消費者詐欺には、以下が含まれています。

  • 「豚の屠殺」詐欺:詐欺師は、ソーシャル・メディアや出会い系サイトを通してバレンタイン・デーや大晦日といった祝日を利用し、オンラインでの関係に被害者を誘い込み、偽の暗号通貨取引プラットフォームに投資するよう説得するものです。AIを活用し、より説得力のあるキャンペーンを作り出すことで、豚の屠殺詐欺は消費者にとって何十億ドルもの損失をもたらしています2。ビザによる調査では、調査対象となった成人の10%が豚の屠殺詐欺の標的となったことがあると回答しています1
  • 相続詐欺:被害者は、長い間音信不通になっていた親族が残した相続について通知を受け、その多くが一見正当な法律事務所やその他の専門機関から送られてきます。危険な兆候には、内密性、緊急性、個人情報の要求、および将来的な利益を確保するための初回支払いの必要性などが挙げられます。同社による調査では、米国の成人の15%が相続詐欺の標的にされたことがあると回答しています1
  • 人道援助詐欺:この手の詐欺は、悲惨な時事問題を利用して、ソーシャル・メディア上で寄付の呼びかけを利用して無防備な寄付者から騙し取るものです。
  • 三角測量詐欺:脅威アクターは、不正なオンライン店舗を作り、低価格で需要の高い商品を提供して支払い情報を収集します。正当な業者がオンライン注文を処理しますが、すでに支払い情報は流出しているというものです。三角測量詐欺は、1か月で10億ドルに及ぶ損害を販売業者に与えています3

ファバラは、「ビザには、世界中24時間体制で、詐欺を働く詐欺師が使う手口を監視・阻止するために活動している専門チームがあります」と話し、「我々は、数時間や数日ではなく、平均して数分のうちに攻撃の特定から阻止までを行い、消費者の安全の維持のためにできる限りのことを行っています。こうした新興詐欺の認知度を高めることが、詐欺師との戦いにおける新たな防衛線として消費者の詐欺との戦いに役立つものだと願っています」と述べています。

より組織化する詐欺行為

カード所有者に加え、脅威アクターは絶えず組織やネットワークの複雑な弱点を探っており、新しいテクノロジーを活用して大規模な影響を及ぼす脆弱性を利用しています。

エコシステムに影響を及ぼす組織的不正の傾向には、以下が含まれます。

  • サプライ・チェーンや第三者サービスは、一度の侵害で最大限の影響を与えるように設計されたキャンペーンにより、ますます標的とされています。
  • 詐欺師は人工知能(AI)をさらに採用するようになっており、これにより、銀行が実施する詐欺防止策の脆弱性を特定できるようになっています。
  • 返品承認(PRA)詐欺の攻撃は過去5か月間に比べて83%増加し、成立した詐欺行為1件につき、銀行に約11万5,000ドルの潜在的詐欺損失をもたらしています。
  • ランサムウエアの件数は、2022年の6月から12月までと比べ、2023年の同時期には300%増加しました。ビザでは、ランサムウエアの脅威アクターは引き続き金融機関などの重要なインフラストラクチャーを標的にすると予測しています。

ビザでは、人々とテクノロジーの密な統合により、決済のエコシステムに対する攻撃を軽減・防止するためのプロセスを開発しました。同社は決済のエコシステムにおける関与者全員と連携し、リスクのある全てのデータが特定され、影響を受ける利害関係者に通知されるようにしています。

報告書の詳細情報については、visa.com/securityをご覧ください。同社が使用する、あらゆる規模の組織における詐欺対抗支援ツールの詳細については、インテリジェント・セキュリティーのページをご覧ください。

ビザについて

ビザ(NYSE:V)はデジタル決済の世界的リーダーであり、200以上の国と地域で、消費者や加盟店、金融機関、政府機関の間の取引を促進しています。ビザの使命は、革新性、利便性、信頼性、安全性に最も優れた決済ネットワークを通じて世界を結び、個人や企業、経済に繁栄をもたらすことです。ビザでは、世界各国で誰もが受け入れられる経済は、世界中の人々の生活を向上させると信じています。そして、資金移動の未来へのアクセスがその基盤であると考えています。詳細情報については、Visa.comをご覧ください。

________________

1

消費者詐欺報告書、ビザおよびモーニング・コンサルト、2024年3月

2

米国金融犯罪取締ネットワーク、2023年9月

3

FS-ISAC、ホリデー・ショッピングの脅威、2023年

本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。

Contacts

Media Contact
Meg Omecene
momecene@visa.com

More News From Visa Inc.

ビザ、今年のサイバーマンデーで全世界で昨年と比べ約85%多い詐欺行為を阻止し、ホリデーショッピングの安全を確保

サンフランシスコ--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- ビザの詐欺対策への重要な投資は、今年のホリデーシーズンに成果をもたらしました。サイバーマンデーだけでも、ビザは全世界で昨年と比べ約85%多くの詐欺行為を阻止しました。1ホリデーショッピングの週末には、詐欺の疑いのある取引が全世界で200%増加し、これは詐欺師によるAIの導入が一因となっています。2 ビザは過去5年間で、詐欺対策のための最先端技術に110億ドルを投資してきました。今年のホリデーシーズンは、実店舗とオンラインストアの両方に買い物客が殺到する中、詐欺師の活動も活発でした。しかしビザは、高度なAIと機械学習により詐欺行為に全力で対抗しました。 ビザの最高リスク・顧客サービス責任者であるポール・ファバラは、「詐欺師によるAIの利用は増えていますが、それは私たちも同様です。そしてその成果が上っています。ホリデーショッピングシーズンの始まりに見られたように、ビザは悪質な詐欺行為を阻止し続けており、あらゆる場所の誰にとっても最も安全な決済手段を提供するという使命を果たし続けています」と述べています。 買い...

ビザ、クリエイターをスモールビジネスとして認定

ポルトガル、リスボン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- ポルトガル・リスボンで開催されたWeb Summitの開幕セッションにおいて、ビザはデジタル・クリエイターに対して大きな支援を行うことを発表しました。デジタル経済におけるクリエイターの影響力を評価し、ビザは正式にクリエイターをスモールビジネスとして認定しました。これにより、クリエイターは世界中のスモールビジネス向けに提供されるビザのファイナンシャル・ツールやリソース、製品を活用して、簡単かつ安全に支払いや受け取りができるようになります。 さらにビザは、クリエイターが迅速に支払いを受けられるようサポートを行っています。ビザの調査によると、クリエイターの3分の2以上が、支払いの遅延によりその成長が妨げられているビザダイレクトは、ソーシャルメディアやマーケットプレイスとの提携により、クリエイターが即時にデビットカードで支払いを受けられるように取り組んでいます。1ことが判明しています。ビザダイレクトは、ソーシャルメディアやマーケットプレイスとの提携により、クリエイターが即時に2デビットカードで支払いを受けられ...

ビザのFlexible Credentialがグローバル展開、カードのデジタル変革を実現

サンフランシスコ&リスボン、ポルトガル--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 長年、カードには変化がありませんでした。アナログ世界に合わせて設計され、一つのカードでデビットかクレジットの1種類しか利用できませんでした。しかし、ビザのFlexible Credentialはそれを根本から変革し、一つのカードで異なる口座資金源から支払いができるようになりました。ビザ(NYSE:V)は、米国でアファームと、アラブ首長国連邦(UAE)ではLivと共に、このFlexible Credentialを展開し、より多くの人々に支払い方法の選択肢とコントロールを提供することを発表しました。 ビザのプロダクト&戦略担当最高責任者であるジャック・フォレストルは述べています。「ビザのFlexible Credentialは、『消費者が簡単に支払い方法を選べるようにするべきだ』というシンプルなアイデアから始まりました。アファーム、Liv、SMCCといった革新的なパートナーと協力することで、そのアイデアを現実にしています。私たちは共に、消費者のユニークなニーズに対応し、世界中のど...
Back to Newsroom