香港--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- オアシス・マネジメント・カンパニー・リミテッド(以下「オアシス」または「弊社」)は、製紙会社である、北越コーポレーション株式会社(以下「北越」または「同社」)(証券コード:3865)の株式を 18%超保有するファンド運用会社です。オアシスは「責任ある機関投資家」の諸原則《日本版スチュワードシップ・コード》を遵守しており、この原則に沿ってオアシスは投資先企業のモニタリングとエンゲージメントを行っています。
オアシスは2022年10月に「より「強い」北越」キャンペーンを、2023年5月22日に「北越のガバナンス改善」に関するキャンペーンを発表し、北越の企業価値向上に数年来注力をしております。2023年5月22日の「北越のガバナンス改善」キャンペーンに対応する形で北越は2023年6月2日、「オアシスのプレゼンテーションに対する当社取締役会の見解に関するお知らせ」を発表しました。その後オアシスは、2023年6月12日に北越の元従業員からの内部通報があった旨等を含む、「オアシスのプレゼンテーションに対する北越取締役会の見解」に関する声明を発表しております。
そして2023年6月14日に大王海運株式会社(以下「大王海運」)は「北越コーポレーション株式会社のコーポレートガバナンスに対する意見表明」との発表(以下「本発表」)を公表しました。本発表の全文についてはhttps://daio-kaiun.com/news/?p=631をご参照下さい。
本発表において、北越が大王製紙と対立関係に陥っていることがあらためて明らかになりました:
「北越コーポレーションは大王製紙の定時株主総会にて、2013 年以降、佐光正義氏および阿達敏洋氏の 2 名の取締役選任議案に対し、昨年まで、連続して反対票を投じ続けています (阿達氏への反対票は 2017 年以降) 。 佐光正義氏の取締役再任議案は昨年、事前に撤回されましたが、その決定的な要因となったのも、北越コーポレーションの反対票が見込まれたからであると認識しております。
このように、北越コーポレーションと大王製紙は、前者が後者の発行済株式の 24. 6% を保有する関係性でありながら、事業上 の協業を図るどころか、まさに犬猿の仲と呼べるような対立関係に陥っております。」(下線はオアシス)
本発表において、北越が岸本氏によりコーポレートガバナンス上の機能不全にある旨が指摘されています:
「北越コーポレーションでは、岸本氏が1999 年 6 月に取締役に就任し、 2008 年 4 月 に 代表取締役社長に就任以来、 取締役在任期間が 24 年、代表取締役社長在任期間が 15 年に及びます。このうち、岸本氏が代表取締役社長に就任した後の 15 年間に限っても、岸本氏と社外取締役を除けば、 計 21 名の取締役が就任していますが、 2 名を除く 19 名がすでに退任しており、その平均在任期間は 4 年間を下回って います。在任期 間や取締役の年齢に着目すれば、 岸本代表取締役社長 が北越コーポレーションの取締役会でいかなる権力を握っているか、想像は難くなく、同氏 による独裁体制とさえ形容しうる状況に陥っています。
これが北越コーポレーションのコーポレートガバナンスの機能不全をもたらし、多くの経営上の問題を引き起こしています。私たちは従前より、岸本代表取締役社長の再任議案に反対してきましたが、今年の定時株主総会でも再度、反対票を投じます。」(下線はオアシス)
弊社が従前より主張してきた、北越のコーポレートガバナンス上の問題が本発表においても言及されています。特に北越が過去の株主総会において大王製紙の代表取締役社長に反対し続けた事実は、岸本氏が北越の代表取締役社長の職に就いている限り、両者の関係性の改善は見込まれないことを如実に表しています。
本発表において、北越の大王製紙との関係改善に向けた意見交換は抽象的であり、自己保身のための言及であるとの記載があります:
「北越コーポレーションの岸本代表取締役社長はこれまで長年にわたって大王製紙との関係改善に向けた努力を怠り、むしろ対立を激化させてきたわけですが、オアシスのキャンペーンが展開されるや、関係改善に向けた意見交換を実施している旨を抽象的にのみ表明しました。これは、これまでの無為無策やコーポレートガバナンスの機能不全を覆い隠し、 自己保身を図っているとしか映りません。…(中略)…北越コーポレーションがオアシスからの指摘を受けた直後に、具体論なく、大王製紙との関係改善に向けた意見交換を実施している旨を抽象的に表明したことを受け、同社コーポレートガバナンスの機能不全を改めて痛感いたしました。」
これは弊社の認識と一致しており、抽象的な言及によって北越が自己保身に走っているのは明らかであり、コーポレートガバナンス上問題です。北越はこれまで大王製紙の代表取締役社長の選任に反対し続けたにもかかわらず、状況が芳しくなくなったとたんに、関係性が悪化した過去をなかったもののように取り扱うのはまさに北越のコーポレートガバナンスが機能していないことの証左です。
本発表において、北越と大王製紙がシナジーを出すことによってさらに強力な企業になれると言及されています:
「しかし、北越コーポレーションと 大王製紙はともにコーポレートガバナンスを強化し、適切な経営戦略のもと、経営を健全化する事ができれば、市場が縮小する厳しい経済環境の中でも生き残り、 独自の存在意義を示し、顧客、従業員、取引先、地域社会などのさまざまなステークホルダーの期待に応えることができる 優良会社になりうると考えています。…(中略)…そして将来は 、 2社がともに足りない所を補い協力することで、さらに強力な企業に成長してほしいと願っています。」
弊社は北越と大王製紙は過去の歴史を清算し、前向きにシナジーを出すことが今後の北越の企業価値にとって極めて重要だと考えております。
そのために、今定時株主総会において、これまでの北越と大王製紙の関係性悪化の原因である代表取締役社長の岸本氏の再任に反対することはコーポレートガバナンス上きわめて重要であると考えています。
弊社の要請にこたえ、北越のガバナンス改善のために、北越の株式を10.0%保有している、大王海運および美須賀海運株式会社が岸本氏の再任に反対票を投じる予定であることは、非常に心強く感じています。
北越のガバナンス改善は、株主の皆様一人一人の意思決定にかかっています。
オアシスは北越のガバナンス改善と真の企業価値向上のことを思うすべての株主に対して岸本氏の代表取締役社長再任への反対投票を要請いたします。
オアシスの提案の詳細については、www. hokuetsucorpgov.com をご覧ください。北越のガバナンスをより良くするために、すべてのステーク・ホルダーがオアシス(info@hokuetsucorpgov.com)に連絡することを歓迎します。
オアシス・マネジメント・カンパニー・リミテッドは、さまざまな国やセクターにわたる幅広いアセットクラスの投資機会にフォーカスしている投資ファンドです。オアシスは、現在最高投資責任者 (CIO) を務めるセス・H・フィッシャーによって2002年に設立されました。オアシスに関する詳しい情報は、https://oasiscm.comをご覧ください。オアシスは日本の金融庁の「責任ある機関投資家の諸原則(日本版スチュワードシップ・コード)」を遵守し、この原則に沿って投資先企業のモニタリング及び、エンゲージメントを行っています。
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