香港&東京--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- オアシス・マネジメント・カンパニー・リミテッド(以下「オアシス」)は、フジテック株式会社(以下「フジテック」)の株式を9.7%以上保有するファンドの運用会社です。
2022年5月30日、フジテックは、オアシスが指摘した内山社長との不適切かつ利益相反取引に関する5月29日付の調査報告書を発表しました。今回のフジテックが開示した調査報告書は、内山社長に責任がないとするフジテックの主張の根拠にまったくなっていません。寧ろ、調査報告書は、オアシスが提起した問題が企業価値を破壊する関連当事者取引であったことを如実に示しており、フジテックの利害関係者を犠牲にして自分自身を利する内山社長の試みを詳細に説明しています。オアシスはフジテックの調査報告書に対する反論を公開しました。また、その反論には、株主の皆様がフジテックに直接問うべき質問集を掲載しておりますので、併せて、弊社特設ウェブサイトhttps://protectfujitec.com/oasisresponseをご覧ください。
さて、独立した議決権行使助言会社であるISSとグラス・ルイスは、今回のフジテックの定時株主総会で株主は、内山社長の再任に反対の議決権行使を推奨することを決定しました。
ISSはフジテックの定時株主総会での議決権行使助言として、オアシスの懸念点を十分認識した上で、内山社長に反対投票するように推奨しています。ISSのレポートは、「フジテックがこれまで出した回答は、株主の期待には全く及んでおらず」、また、「フジテックの行った調査は十分だったか」という点に関しても懸念しています。「通常、会社で不祥事が疑われる場合、会社は独立した外部の人間からなる第三者委員会を設立して、詳細な調査を実施して対応策を公表します。しかし、フジテックはそうしなかった」とISSは指摘しています(「」内はいずれもオアシス訳。以下同)。
そのうえで、ISSは株主が議決権行使を決定する際に最も考慮すべき点として、
「関連当事者取引が単に法律に違反していないかだけでなく、内山氏の関与なしに取締役会が適切にしっかりと吟味したうえで、その結果、会社及び、株主に対してその取引が公平であることを保証できるようにすることを(中略)株主は求めています。」
と結論付けています。
また、議決権行使助言会社のグラス・ルイスもフジテックの定時株主総会に関するレポートを6月8日に公表しました。それによると、
「関連当事者取引の多くが、完全にそうではなかったとしても、主として、内山高一氏、そのほかの内山家、または、内山家の関連団体の利益のために行われてきたとみられる。また、フジテックが発表した調査結果は、一連の取引がフジテックとその株主の利益のために行われたのか、或いは、内山高一氏と、その家族及び関連会社の利益のために行われたのかについて、説得力のある調査をしていないと見做している」
そのうえで、グラス・ルイスは、
「内山高一氏の再任に反対することは正当であり、かつ、同氏の再任反対は一連の問題への株主の不満と懸念を伝える最適な手段である」
と結論付けています。
オアシスも一連の関連当事者取引の適法性を考慮する必要があると考えてはいますが、きたる定時株主総会では、フジテックの株主として最も差し迫った課題はフジテックの経営を行うに本当にふさわしい取締役を選任することであると考えております。フジテックの現在の体制は、株主の価値を最大化するのではなく、内山社長に代表される内山家自身を利することを優先してきたといわざるを得ません。我々が調査によって明らかにした一連の取引行為、また、その後の、フジテックの反応、そのいずれもが極めて不適切です。
ISSとグラス・ルイスが、それぞれ独立した立場でオアシスの懸念を支持し、内山社長の再任に反対投票を推奨しています。オアシスは、改めて株主の皆様方におかれましては、内山社長の再選に反対し、内山家のさらなる権限濫用からフジテックを守るよう、お力添えをお願いする次第です。
内山社長を取締役会から排除することに伴うリスクは限定的です。日常業務は岡田副社長をはじめとする経営陣によって運営されており、内山社長が解任された場合でも、引き続き適正に経営されると考えています。
内山社長の再任への賛成投票は、会社資産を不当に利用して特定個人の利益を図る利益相反取引を投資家が容認し、さらには、重大な不当行為を行った当事者の責任も追及しないという、誤ったメッセージをフジテックの利害関係者や市場に対して送ることになると考えています。
株主の皆様がフジテックに直接問うべき質問集を含むオアシスの詳細な見解について、https://www.protectfujitec.com/oasisresponse-jpをご覧ください。
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オアシスについて
オアシス・マネジメント・カンパニー・リミテッドは、さまざまな国やセクターにわたる幅広いアセットクラスの投資機会にフォーカスしている投資ファンドです。オアシスは、現在、最高投資責任者 (CIO)を務めるセス・H・フィッシャーによって 2002 年に設立されました。オアシスに関する詳しい情報は、https://oasiscm.com をご覧ください。オアシスは日本の金融庁の「責任ある機関投資家の諸原則(日本版スチュワードシップ・コード)」を遵守し、この原則に沿って投資先企業の監督及び、エンゲージメントを行っています。
免責事項
本プレスリリース(以下「本リリース」)の情報は、フジテックの株主であるファンド(以下「オアシス・ファンド」)の運用会社であるオアシスが、フジテックの株主の皆様への情報提供を目的とするものです。
本リリースは、フジテックの株主に対して、オアシスと共同で議決権を行使することを勧誘あるいは要請するものではありません。そのような共同行動をとる株主は大量保有の状況等に関する開示制度の共同保有者とみなされ、共同保有者は一般への情報開示のために合算した保有株式数を関係当局に報告しなければなりません。オアシスは、そのような報告が必要とされる共同保有者としての合意を明示的に締結する例外的な場合を除き、共同保有者としての報告義務を発生させる一切の行為を行わないことをご了承ください。