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さまざまな形態のジェンダーに基づく暴力に直面する子供と青少年 - タンペレ大学が統括する国際プロジェクトが暴力の特定と防止を支援するオンライン・コースを作成

フィンランド・タンペレ--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- (ビジネスワイヤ) -- 子供と青少年はジェンダーに基づくさまざまな暴力の被害に遭っています。しかし、この事象はあまり理解されておらず、それが犠牲者の支援を困難にしています。タンペレ大学が統括する「ジェンダーに基づく暴力の防止と対処のための学校における教育と意識向上(EraseGBV)」国際プロジェクトは、ジェンダーに基づく暴力の特定、防止、対処を支援するオンライン・コースを作成しました。

性表現に基づく差別を経験した青少年には、どう接すればよいでしょう。あるいは、ソーシャルメディアなどに公開された自分の生徒を侮辱する画像や、子供や青少年が受ける性暴力には、どのように対応すればよいでしょうか。子供と青少年に対する暴力は、たとえ刑法で暴行と見なされる事例でも、多くの場合いじめとして扱われています。

タンペレ大学のマリタ・フッソ准教授は、次のように述べています。「子供と青少年に対するジェンダーに基づく暴力は、あまり知られていない事象です。子供や青少年に関わる専門職の人々がこの問題をもっとよく理解することが、暴力とその影響を突き止めるための鍵を握ります。」

フッソ准教授は、タンペレ大学が統括する「ジェンダーに基づく暴力の防止と対処のための学校における教育と意識向上(EraseGBV)」国際プロジェクトを主導しています。EraseGBVは先ごろ、学校におけるジェンダーに基づく暴力への対処に関する無料のオンライン・コースを英語、フィンランド語、スウェーデン語で公開しました。また、トレーニングはクロアチア語、スペイン語、カタロニア語でも作成されます。

調査を元にしたこのEラーニング・パッケージは、教育、ソーシャルワーク、医療サービス分野で働く人々の新たなスキルを向上させるものです。トレーニングは特に、13~19歳の10代の少年少女に関わる専門職の人を対象としていますが、この範囲よりも年少の生徒や年長の生徒への使用にも適します。トレーニングでは、暴力を受けている人、加害者、その場に居合わせた人、専門職、専門家の観点から事象について検証しています。

重要な役割を担う学校

学校は、暴力を特定し、暴力に対処する上で重要な役割を担います。学校の社会環境は、交流スキルを学ぶ機会と、子供と青少年の感覚と行動に影響を与えるほかにない機会を提供します。同時に、より対等な関係と倫理的な行動に向かう意識の向上と変化を可能にします。

フッソ准教授は、次のように述べています。「暴力への対処は、平等と持続可能な開発を促進するための前提条件です。この新しいオンライン・トレーニングは、暴力の防止、特定、対処のためのツールとなるものであり、デジタル・バイオレンスなどの問題、暴力の影響、優良事例、暴力に関する法律についての情報を提供します。」

「暴力問題への助けを得られるかは、はじめに問題が特定され、対処が行われるかにかかっています」と、フッソ准教授は強調しています。

EraseGBVプロジェクトは、フィンランド、クロアチア、スペインの学校と教育機関で、ジェンダーに基づく暴力と倫理的な実践について調査しました。調査パートナーは、タンペレ大学、ザグレブ大学、ブランケルナ・ラモン・リュイ大学、教育カウンセリング研究センター(CESI)、コネクサスで構成されています。

オンライン・コースの詳しい情報と登録方法の手順については、以下のリンクをご覧ください:https://projects.tuni.fi/erasegbv/training-programme/

写真:マリタ・フッソ准教授は今後のプロジェクトで、非暴力的で持続可能な福祉の促進と、暴力に関わる有害な観念的、制度的、情緒的慣行の探求に焦点を当てます。写真:Hanna-Kaisa Hämäläinen

タンペレ大学

学際的なタンペレ大学は、フィンランドで2番目に大きな大学です。その研究と学習の最先端分野は、テクノロジー、健康、社会です。本学は、私たちの社会が直面する最大の課題に対処し、新しい機会を創り出すことに取り組んでいます。国際的に認められた研究分野のほぼすべてを、本学は擁しています。タンペレ大学とタンペレ応用科学大学により、3万人以上の学生と5000人近い従業員から成るタンペレ大学コミュニティーが構成されています。www.tuni.fi/en

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Contacts

Enquiries:
Associate Professor Marita Husso
Faculty of Social Sciences, Tampere University
marita.husso@tuni.fi, tel. +358503182510

University Researcher Satu Lidman
Faculty of Social Sciences, Tampere University
satu.lidman@tuni.fi

Tampere University



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