米オレゴン州ビーバートン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- USBプロモーター・グループは本日、USB Power Delivery(USB PD)のRevision 3.1規格をリリースしたと発表しました。これは、USB Type-C®のケーブルとコネクタを通じた最大240Wの電力供給を可能にするメジャー・アップデートです。このアップデートの前には、USB PDには100Wの制限があり、これは定格5AのUSB Type-Cケーブルで20Vを使用するソリューションでした。また、USB Type-C規格は、Release 2.1によるアップデートによって240Wケーブル要件が定義され、このようなUSB PDプロトコルと電力供給定義のアップデートによって、100Wでは不十分であった多数のアプリケーションにUSB PDを使用することが可能になりました。
この新しいUSB PDアーキテクチャは、厳格性を大きく高めた電力ネゴシエーション・プロトコルを定義し、この引き上げられた電力能力のアクセスと利用における安全確保を可能にしています。留意点として、100Wから240Wの範囲の電力を使用する製品のための安全要件は低電力製品よりも厳格であり、製品が販売される国で適用される規制が定める安全仕様によって決まります。
USBプロモーター・グループ議長のBrad Saundersは、このように述べています。「USB Power Delivery 3.1この新たな能力により、大型のノートパソコンのような大電力製品や従来型電力コネクタのUSB Type-Cへの移行が可能になりました。従来のUSBエコシステムに参加していない幅広い製品アプリケーション開発企業が電力ニーズへの対応をUSB PDによるUSB Type-Cで標準化することを検討するようになるとも予想しています。」
USB PD 3.1規格の主な特徴は以下の通りです。
- 3種類の新たな固定電圧からの選択:28V(100W~)、36V(140W~)、48V(180W~)が、これまで定義されていた5V、9V、15V、20Vに追加されました。
- 新しい調整可能電圧モードにより、利用可能な電力によって15Vから3種類の最大電圧(28V、36V、48V)のいずれかまでの範囲が可能になり、電力供給を受けるデバイスが100 mVの刻みで電圧を指定することができます。
今年後半に予定されているUSBデベロッパーデーズ2021では、詳細な技術トレーニングの場が設けられ、アップデートされたUSB PDとUSB Type-C規格が取り上げられます。
この更新はUSB性能ロードマップの一部であり、特に現時点での開発者をターゲットとしたものです。ラべリングとマーケティングのガイドラインは現在策定中であり、認証USB Type-Cケーブルがサポートする電力能力をユーザーに知らせるための新しいケーブル表示方法が含まれる予定です。
「電力が大きく真の意味でユニバーサルなバスコネクタを求める市場のニーズに常に対応してきたUSBプロモーター・グループは、再び迅速に行動し、顧客のニーズを先取りした電力供給能力規格の必要性を意識して対応しました。これにより、USB電力供給の新たな市場が作られる可能性もあります。STは、USBプロモーター・グループの活発なメンバーとして、協力、技術的専門能力、製品の信頼性という企業としての優れた伝統を持ち、質の高い最適化された半導体ソリューションを継続的に提供していきます」と、STマイクロエレクトロニクスのエグゼクティブバイスプレジデントのMatteo Lo-Presti氏(Analog, Sub-Group General Manager, Analog MEMS, and Sensors Group)は述べています。
「USB Power Delivery規格の3.1リビジョンは、最大48 V、240 Wの電力を供給する能力が含まれ、USB Type-C技術の現在の使用者と新たな使用者にとって、新たな設計機会の実現に役立ちます」と、テキサス・インスツルメンツの技術スタッフ上級メンバーのDeric Waters氏は述べています。
USBプロモーター・グループについて
USBプロモーター・グループはアップル、ヒューレット・パッカードカンパニー、インテル コーポレーション、マイクロソフト コーポレーション、ルネサス エレクトロニクス、STマイクロエレクトロニクス、テキサス・インスツルメンツから成り、USBソリューションにおける機能と性能の向上を求める市場ニーズを満たすUSB仕様ファミリーを一貫して開発しています。さらにUSBプロモーター・グループは、仕様を拡張・適合させるために仕様の追補版(USB Power Delivery、USB Type-C®など)を策定することで、以前にも増して多数のプラットフォームタイプや用途に対応させ、USB技術の採用がユビキタス性を向上させ、より充実したユーザー体験を提供する上で役立つようにしています。
USB-IFについて
非営利団体のUSBインプリメンターズ・フォーラムは、USB仕様で定義されたUSB技術の向上と導入に関する支援組織およびフォーラムとして設立されました。USB-IFは、そのロゴやコンプライアンスプログラムを通じて、高品質の互換性のあるUSBデバイスの開発を促進し、USBのメリットや準拠テストに合格した製品の品質の周知に努めています。製品および技術に関する最新記事など、詳細についてはUSB-IFのウェブサイトwww.usb.orgをご覧ください。
USB Type-C®とUSB-C®は、USBインプリメンターズ・フォーラムの登録商標です。
USB4™、USB Type-C®、USB-C®は、USBインプリメンターズ・フォーラムの商標です。
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