福岡--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- HD-PLCアライアンス(注1)は、『同団体が推進する高速電力線通信方式「HD-PLC」が、スマートメーターの通信方式として採用加速化が進んでおり、これまでのホームネットワーク利用のみならずスマートメーター、スマート街路灯など広域通信用途へも利用拡大が更に期待される。』と発表しました。
また、同アライアンスファウンダー会員であるパナソニック株式会社は、2018年9月25日に「HD-PLC」が、台湾電力の次世代スマートメーターで用いる通信方式の一つとして採用が決定したと発表しました。台湾電力は、2017年6月に通信方式を募集し、同年9月に台北市内で最新の無線技術や電力線通信技術の実証試験を実施後、2018年12月より、台湾の主要都市へスマートメーターの導入を進める予定です。その中で、「HD-PLC」は、要求性能基準を達成し、台北地域などのスマートメーターに導入されます。
更に、同アライアンス会員であるヌリテレコム株式会社では、昨年より東京都内一括受電契約の新築と既築マンションにMEMSへの活用で同技術を採用したスマートメーターによるアグリゲーションビジネスを運営中であり、利用顧客からも運用実績の面で高い評価を受けています。 また、同社では、同ソリューションによる海外展開も計画されその成果も大きく期待されています。
スマートメーターは、データ収集の頻度を高め、電力需給に応じた細かい制御と安定した通信性能が求められています。「HD-PLC」は、これらの高い要求基準を満たすことができ、今後、世界中で導入が進むスマートメーターやスマート街路灯などスマートシティ構想におけるIoT通信のインフラ整備に貢献することが期待されています。
今回の台湾電力での採用発表に対しパナソニック株式会社 津賀一宏 代表取締役社長は、次のように述べています。『当社が開発し、普及推進を行っている「HD-PLC」は、無線通信が届きにくい場所でも設置可能という強みを活かし、まず台湾で実証実験と市場導入に参画し、ここから日本や他の国への足がかりを作ろうという計画です。「HD-PLC」に限らず、日本からの窓口を作り、支援していく必要があると思います。今後は、この成果を当社のさまざまな商品やソリューション事業に活用し、お客様の新たな価値創造に向け、同技術の更なる技術革新と普及促進に取組んでまいります。』
また、同アライアンス会員で今回パナソニックと連携し台湾電力採用活動の推進を行った台湾AcBel社 萬建國Senior VPは、次のように述べています。『当社は、配電機材やスマートメーターなどのビジネスを通じて長年台湾電力様と連携してきた背景もあり、今回パナソニック社が提案した「HD-PLC」が、台湾電力様のニーズに貢献できたことは、大変喜ばしいことだと思います。今後は、パナソニック社と更に連携を深め台湾電力様へのスムーズな導入を促進していきたいと思います。』
更に、同アライアンス会員で、AMI/アグリゲーションビジネスを推進するヌリテレコム株式会社 鈴木真幸 代表取締役は、次のように述べています。『当社は、長年海外に於いて無線通信を利用したスマートメーターのアグリゲーション事業を行ってきましたが、近年のセキュリティ対応における通信量の肥大化に対して、無線通信の限界を感じ安定した高速PLC通信技術を模索してきました。そこで、昨年より国内一括受電系マンションのスマートメーター通信に「HD-PLC」を採用した所、安定した通信環境のもとで今日までMEMSの運営をすることが出来ています。今後は、パナソニック社の台湾電力への採用実績や当社運用実績を背景に、海外電力会社のスマートメーターに「HD-PLC」方式を活用しお客様ニーズに対応していきたいと思います。』
加えて、同アライアンス会員で「HD-PLC」 LSIチップのサプライヤーである株式会社メガチップスASSP事業本部 通信インフラ事業部 小西正洋 事業部長は、次のように述べています。『当社が提供する「HD-PLC」LSIが、スマートメーターの通信高速化に貢献できたことは大変有意義なことです。今回の台湾電力での採用によって、通信インフラを担う製品として、スマートメーターだけでなく、BEMS、HEMS、FEMSなどのエネルギー管理分野や、スマート街路灯、太陽光発電等、幅広いアプリケーションでの導入・検討がますます進むと期待しております。』
HD-PLCアライアンスは、今後も「PLCによるグリーン・ユービキタス・ソリューション」のスローガンに加え、『ビルでも!工場でも!街でも!つなぐIoTソリューション「HD-PLC」の更なる挑戦』を合言葉に、国際標準規格化への貢献と、相互認証環境の整備など、規格対応商品の普及推進に努めてまいります。
(注1):HD-PLCアライアンス:
高速電力線通信「HD-PLC」の普及拡大・通信互換性確保を目的として、2007年9月25日に設立されたものです。
(ホームページ: http://www.hd-plc.org/
)