東京--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 東芝は、ヘルスケアサービスやクラウドにおいて、脈波・心電・体温・体動などの複数の生体情報を同時にセンシングし、無線でスマートフォンやタブレット端末等に送出するインテリジェント生体センサモジュールSilmee (Smart healthcare Intelligent Monitor Engine & Ecosystem)を開発し、このセンサエンジンを用いた小型ウェアラブルセンサを試作しました。東芝は、この成果を3月6日から東京で開催されるメディカルICTの国際シンポジウムISMICT2013で発表します。
現在のヘルスケアクラウドやサービスは血圧計や体温計などネットワークに繋がる既存の機器を組み合わせて構成していますが、装置自体が大きかったり、複数の機器を扱うのが困難で普及が進まないなどの課題がありました。
Silmeeは、センサ毎に仕様が異なるために柔軟性と高性能の両立が要求されるアナログフロントエンドを、東芝が開発した擬似SoC技術を用いてシングルチップに集積すると同時に、東芝の32ビット組み込みプロセッサ、デュアルモードブルートゥースのパッケージ化していないチップとともに、14.5mm×14.5mmの小型パッケージに高密度実装したモジュールです。アンテナと電池など、わずかな周辺部品を接続するだけで複数の生体情報を同時に入力し、処理・蓄積・無線伝送できます。これにより、コンパクトなウェアラブル生体センサの実現を可能にします。
東芝は、このモジュールを用いて、脈波・心電・体温・体動の各センサを約25mm×60mm
、重量約10gのコンパクトな筐体に実装し、超小型・軽量、リアルタイム伝送が可能な貼り付け型ウェアラブル生体センサも、併せて試作しました。
今後、このSilmeeを実証試験や研究開発の現場に提供し、多方面のパートナーと連携して多様なサービスやアプリケーションソフトの開発を推進するとともに、擬似SoCの柔軟性を活用して大学などで開発されている様々な最先端センサの搭載を推進していきます。
擬似SoC:ウェーハ上に部品を集積することにより、SoC(システムオンチップ)並みの小型化とマルチチップモジュールの柔軟性を両立する技術で東芝が開発した技術。
Silmeeは東芝の登録商標です。ブルートゥースは米国
SIG Inc.の登録商標です。