Acucela社、Retina誌への学術論文掲載を発表:非レチノイド型経口薬による用量依存的な

視覚サイクルモジュレーションの効果を初めて立証

ドライ型加齢黄斑変性(ドライ型AMD)を対象に、現在、臨床第二相試験「ENVISION Clarity試験」

実施中の、革新的なACU-4429プログラム-その臨床第一相試験結果に注目

シアトル--()--(ビジネスワイヤ) -- 失明疾患の新しい治療法開発に取り組んでいるバイオテクノロジー企業のAcucela社は本日、Retina: The Journal of Retinal and Vitreous Diseasesに新しい論文が掲載されたと発表しました。本論文は、画期的な視覚サイクルモデュレーターである低分子の化合物、ACU-4429の安全性と忍容性を評価したものです。本論文はAcucela社の代表取締役会長・社長兼CEOを務める窪田良博士(医学博士、Ph.D.)、サウスウエスト網膜基金と大塚製薬の共同研究者による共著で、服用しやすい錠剤での非レチノイド治療が、視覚サイクルに対して用量依存的な効果を示すことが初めて明らかになったことを報告しています。

リッピンコット・ウィリアムズ&ウィルキンスが出版するRETINA誌は、専門分野として成長しつつある網膜硝子体疾患に特化しています。本雑誌は非常に専門的で有益、かつ専門家によって検証された論文を掲載しており、診断・治療技術に関する最新情報を提供しています。

本論文では、55~80歳までの健康なボランティアにACU-4429を投与した臨床第一相試験における安全性、忍容性、薬物動態、薬力学を評価したデータに着目しています。この第一相試験は、単一施設ランダム化二重盲検プラセボ対照用量漸増試験で、本試験のデータは網膜の反応と回復力を評価する視力検査として確立され、疾患を診断するために用いられる網膜電位図検査(ERG)における測定で、忍容性が良好で視覚サイクルに対して用量依存的な効果があることを立証しています。これらのデータは国際眼薬理治療学会(ISOPT)でも注目を集めました。

窪田博士は次のように述べています。「本試験の結果は、ドライ型加齢黄斑変性症(ドライ型AMD)の治療におけるACU-4429の極めて大きな潜在力をさらに実証するものであると考えています。ドライ型AMDについてはまだ承認された治療法がなく、大きな医療ニーズがあります。本論文では私を含む共著者らが、変性眼疾患に苦しむ患者に対する有望な治療法としての視覚サイクルモジュレーションが持つ可能性を実証しました。これらのデータは、ENVISION Clarity試験の一部として現在進行中のACU-4429臨床第二相試験をさらに支持するものとなっています。」

「画期的低分子、視覚サイクルモデュレーター、ACU-4429の安全性と桿体機能に及ぼす効果」(“Safety and effect on rod function of ACU-4429, a novel small-molecule visual cycle modulator”)と題する本論文は、Retinaオンライン版として入手可能です(http://journals.lww.com/retinajournal/)。

加齢黄斑変性症(AMD)は網膜の慢性変性疾患で、高齢者における失明の主原因となっており、患者数は全世界で2900万人以上と推定されます。ドライ型AMDは全AMD症例の約85パーセントを占めていますが、ドライ型AMDの治療薬として承認を受け上市されている薬剤はまだありません。

ACU-4429について

ACU-4429は、Acucela社独自の視覚サイクルモデュレーター(VCM)に分類される低分子の化合物で、ドライ型AMDなど変性性眼疾患を引き起こす視覚サイクルの有害副産物の生成を防ぐ作用機序を持ちます。本化合物は、2010年3月、米国食品医薬品局(FDA)よりファスト・トラックの対象指定を受けました。前臨床データにより、ACU-4429が桿体の視覚サイクルを遅らせ、それにより、リポフスチンの前駆体である有害副産物の蓄積が減ることが明らかになりました。リポフスチンの慢性的な蓄積は網膜変性疾患に関与するといわれています。ACU-4429は、眼科治療として現在一般的に行われている眼球への注射ではなく、日々服用する経口薬として患者に投与します。Acucela社は、ドライ型AMDやその他の適応症を対象疾患にACU-4429の北米における共同開発を目的とし、大塚製薬株式会社と戦略的パートナーシップを確立しています。

ENVISION Clarity 試験について

ENVISION(Evaluating a Novel VISION treatment for AMD)Clarity試験はAcucela社の臨床プログラムの一部で、ドライ型加齢黄斑変性症(ドライ型AMD)の患者を対象に、経口薬として開発中の化合物ACU-4429の評価を行っています。ドライ型AMD患者に対するACU-4429の臨床第二相試験は、2010年1月に開始され、有望な前臨床データと臨床第一相試験で得られた初期データに基づいて実施されています。臨床第一相試験のデータから、55歳から80歳の健常人ボランティアに対するACU-4429の安全性と忍容性が証明され、さらに網膜(目の光検出部位)の異常機能を検出するために利用される視力検査法の網膜電位図検査(ERG)による測定で視覚サイクルに対して用量依存的な効果を示すことが明らかになりました。臨床第一相試験のデータはARVO(Association for Research in Vision and Ophthalmology)、エーゲ海網膜会議(Aegean Retina XI Meeting)、国際眼薬理治療学会(ISOPT: International Symposium on Ocular Pharmacology and Therapeutics)で発表されると共に、Retina誌にも掲載されています。ENVISION Clarity 試験、臨床第二相試験はドライ型AMD患者を対象としたランダム化二重盲検プラセボ対照、3用量漸増(さらに最大2用量、追加可)試験で、患者は3カ月にわたってACU-4429またはプラセボの経口投与を1日1回受けます。本試験は米国の複数施設で実施され、各段階での投与量の増加は独立データ監視委員会の監督の下行われます。

Acucela 社について

Acucela 社(www.acucela.jp)は、世界中で数千万人の患者が苦しんでいる失明疾患の新しい治療法を開発するため、視覚サイクルモデュレーター(VCM)の臨床活用に取り組んでいるバイオテクノロジー企業です。当社の経口投与型VCM治療薬は、視力保護をするために、網膜内の細胞を選択的に標的とし、患者に甚大な影響を及ぼすドライ型加齢黄斑変性(ドライ型AMD)、未熟児網膜症、スターガット病及び糖尿病網膜症などの眼疾患治療への応用が期待されています。なお、ドライ型AMDの治療薬として承認を受け上市されている薬剤はまだありません。当社は米国において大塚製薬と提携してドライ型加齢黄斑変性(ドライ型AMD)を対象としたACU-4429の開発、ドライアイを対象疾患としたレバミピド点眼、そして緑内障を対象にOPA-6566の共同開発を行っています。Acucelaは、緑内障の原因遺伝子の発見者である眼科医、窪田良 (医学博士、Ph.D.) によって設立されました。

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Contacts

Acucela Inc.
Francesca T. Nolan, 206-805-8308
Director, Corporate Communications
francesca.nolan@acucela.com
or
Pure Communications Inc.
Kathryn Cook, 910-509-3976
kathryn@purecommunicationsinc.com

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