ニューヨーク/ロンドン/香港/シンガポール/シドニー--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 世界中の金融機関に対し、ポストトレード業務のマーケットインフラを提供する Depository Trust & Clearing Corporation(DTCC)は本日、株式会社肥後銀行(肥後銀行)が、国内外の株式及び債券取引のミドルオフィス及びバックオフィスの業務のノータッチプロセス(STP化)を達成することを目的とし、同社の Institutional Trade Processing(ITP)サービスを活用することになった、と発表しました。
肥後銀行は、熊本県最大の地方銀行であり、Match to Instruct (M2i) のワークフローを含めたCTM、ALERT及びSettlement Instruction Managerを導入し、国内及び海外資産の取引のポストトレード業務の更なる自動化を実現しました。大事なポストトレード業務における自動化の推進によって、肥後銀行ではマニュアル作業が軽減され、より早いだけでなくより効率的なポストトレードプロセスによってリスク並びにコストの削減も達成できました。米国でのT+1決済への切替の成功を受けて他市場での決済期間短縮化の検討が進んでいる中で、今回のITPサービスの導入がタイムリーに実施されました。
肥後銀行の上席執行役員市場金融部長である内山一慶氏は、「グローバル規模の決済短縮化の流れに加えて、バーゼル規制におけるオペレーションリスクへの対応や、内部統制高度化、業務効率化による人的資本強化という観点から、市場取引における約定から決済に至るプロセスのSTP化は必須であり、DTCCのITPの各種サービスの導入により、効率性向上とリスク軽減を同時に実現できたことに非常に満足している。」と述べています。
DTCC が提供するセントラルマッチングプラットフォームであるCTMで国内及び海外資産の株式と債券取引の取引照合プロセスが自動化できます。さらに、CTMのM2iのワークフローを用いることによって、CTMでの約定照合データに決済情報(SSI)のデータベースサービスである ALERTのSSIデータが添付され、DTC決済対象の取引のアロケーション並びにコンファメーションの照合がCTMで実施された後、機関投資家とブローカーの間のアファメーションが自動的に実施されて直接DTC決済されます。また、Settlement Instruction Managerと組み合わせると、決済指示を自動的に生成し、カストディアンや関係する第三者に送信でき、決済の完了状態に至るまで取引のライフサイクルをより効果的に管理およびモニターできます。
DTCC ITP 部門ヘッド(マネージングディレクター兼ジェネラルマネージャー)を務めるヴァル・ウォットンは以下のように述べています。「DTCC は肥後銀行と共に、この地域における決済の迅速化を可能にするサービスを提供できることを喜ばしく思います。弊社のITP のサービスは、世界中の何千もの取引相手とシームレスに接続しながら、取引相手と共により迅速に決済を完了できるよう、揺るぎない地位を確立しています。」
編集者向け注記
DTCCについて
DTCCは、グローバルな金融サービス業界を対象として50年以上にわたる豊富な経験を持ち、プレミアムなポストトレードの市場インフラを提供しています。弊社は世界中に20カ所の拠点を持ち、弊社子会社を通じて、金融取引処理の自動化、一元化、および標準化のためのインフラの提供を通し、数千社におよぶブローカー/ディーラー、カストディアン銀行、および資産運用会社等のお客様のリスク軽減、透明性向上、および効率性向上に貢献しています。弊社は、業界に対する責任とガバナンスに基づいて運営され、様々な資産クラスにわたり、精算、決済、資産運用、データ管理、データ報告、および情報サービスにおける業務プロセスを簡素化することで、金融市場の安全性および健全性向上に寄与しています。DTCCの各子会社が2023年度に処理した証券取引の市場価値は、およそ3,000兆ドルに達します。また、弊社のデポジトリ部門は、150以上の国および地域で発行される証券に対してカストディおよび資産運用サービスを提供しており、その時価総額は85兆ドルに上ります。DTCCのグローバル取引レポジトリサービスは、各国で登録され、営業許可を受け、または承認された取引レポジトリを通じて、年間200億件の取引メッセージを処理しています。詳細については、弊社ウェブサイト(www.dtcc.com)をご覧になるか、LinkedIn、X、YouTube、Facebook、およびInstagramの弊社アカウントをご参照ください。