武田薬品が第61回米国血液学会(ASH)年次総会でオンコロジーおよび血液疾患の領域における拡大した製品ポートフォリオに光を当てる

– 総会で企業リーダーを発揮し、オンコロジーで20件、血液疾患で9件のアブストラクトの発表により、血液がんと出血性疾患の領域における武田薬品独自の専門力を誇示 –

米マサチューセッツ州ケンブリッジ & 大阪--()--(ビジネスワイヤ) -- 武田薬品工業株式会社(TSE: 4502/NYSE:TAK)は本日、2019年12月7~10日にフロリダ州オーランドで開催される第61回米国血液学会(ASH)年次総会で、企業スポンサー研究のアブストラクト計29件を報告すると発表しました。これらは血液がんと出血性疾患の治療を前進させるという当社のコミットメントを浮き彫りにするものです。

オンコロジーと出血性疾患の領域におけるブレークスルー、患者中心のイノベーションを追求

武田薬品は、当社の治験薬および早期開発段階の治療薬に関する科学研究の最新報告29件を行いますが、これらは患者のニーズに対応するための新しい化合物への投資と、多発性骨髄腫、リンパ腫、白血病を含む病態における第3相試験のデータおよび実臨床における証拠知見を示すものです。

武田薬品Oncology Therapeutic Area Unitのヘッドを務めるフィル・ローランズ博士は、次のように述べています。「当社はASHで、数件の臨床プログラムに関し注目すべきデータを発表しますが、これらは当社の充実したオンコロジーパイプラインと、血液がん患者の未充足ニーズを満たし得る革新的な治療薬を開発するという当社コミットメントを浮き彫りにするものです。特にアミロイドーシス患者でイキサゾミブを検討する第3相臨床試験のデータ、多発性骨髄腫でボルテゾミブ非経口剤からイキサゾミブ経口剤への同クラス内の移行を評価するUS MM-6試験のデータ、末梢性T細胞性リンパ腫でアドセトリスを検討する第3相ECHELON-2試験の詳細分析に加え、当社のパイプラインプログラム数件における早期段階のデータを発表していきたいと思います。」

武田薬品は血液疾患の領域で、血友病A、血友病B、フォン・ヴィレブランド病を含む出血性疾患の当社治療薬ポートフォリオの研究から得た実臨床証拠を発表します。また当社は、血友病Aおよび血友病Bの遺伝子療法プログラム、アデノ随伴ウイルス(AAV)遺伝子療法プラットフォームと関連した科学研究の最新情報も発表します。

武田薬品Rare Diseases Therapeutic Area Unitのヘッドを務めるダニエル・カラン(M.D.)は、次のように述べています。「武田薬品は、血友病Aおよび血友病Bに対する革新的な治療薬を患者に継続的に提供すると同時に、フォン・ヴィレブランド病やその他の出血性疾患に関する研究開発活動を拡大しているため、実臨床証拠を理解することは非常に重要です。また当社はASHで、血友病に対する当社遺伝子治療プログラムと、特にAAVの血清型に既存免疫を持つ患者のための当社のAAV遺伝子治療プラットフォームの最適化について、最新情報を発表していきたいと思います。」

発表が受理されたオンコロジー領域のアブストラクト:

注記:記載された時間はすべて米国東部標準時です。

ニンラーロ(イキサゾミブ)および多発性骨髄腫

アドセトリス(ブレンツキシマブ・ベドチン)およびリンパ腫

アイクルシグ(ポナチニブ)

パイプライン(多発性骨髄腫、リンパ腫、慢性リンパ球性白血病、急性骨髄性白血病)

発表が受理された血液疾患領域のアブストラクト:

注記:記載された時間はすべて米国東部標準時です。

アディノベイト(抗血友病因子(遺伝子組み換え)、ペグ化)および血友病A

ファイバ(血液凝固因子抗体迂回活性複合体)

フォン・ヴィレブランド病

パイプライン(血友病A、血友病B、遺伝子治療)

アドセトリスについて

アドセトリスは、シアトル・ジェネティクスの専有技術を使用し、抗CD30モノクローナル抗体を、タンパク質分解酵素により開裂するリンカーで、微小管阻害剤モノメチルアウリスタチンE(MMAE)と結合させた抗体薬物複合体(ADC)です。本ADCが採用するリンカーシステムは、血中では安定し、CD30陽性腫瘍細胞に取り込まれると、MMAEを放出するように設計されています。

静脈内注射用のアドセトリス注射剤はFDAより、成人患者を対象に6件の適応症で承認を取得しました。これらの適応症は(1)未治療の全身性未分化大細胞リンパ腫(sALCL)、CD30発現末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)(血管免疫芽球性T細胞リンパ腫、その他の特定不能のPTCLを含む、シクロホスファミド、ドキソルビシン、プレドニゾンとの併用)、(2)未治療のステージ3/4古典的ホジキンリンパ腫(cHL)(ドキソルビシン、ビンブラスチン、ダカルバジンとの併用)、(3)自家造血幹細胞移植(自家HSCT)地固め療法後に再発ないし進行のリスクが高いcHL、(4)自家HSCTが失敗した患者か、自家HSCTの候補でない患者で過去に少なくとも2回の多剤化学療法レジメンが失敗した患者でのcHL、(5)過去の1回以上の多剤化学療法レジメンが失敗した後のsALCL、(6)過去に全身療法を受けている患者での原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫(pcALCL)またはCD30発現菌状息肉症、となります。

カナダ保健省はアドセトリスに対し、2013年には再発性ないし難治性のホジキンリンパ腫およびsALCLを適応症として条件付き承認を与え、また2017年には再発ないし進行のリスクを持つホジキンリンパ腫患者の自家幹細胞移植(ASCT)後の地固め療法として、2018年には全身療法の治療歴のあるpcALCLないしCD30発現MFの成人患者を適応に、2019年には未治療のステージ4ホジキンリンパ腫の治療薬としてドキソルビシン、ビンブラスチン、ダカルバジンとの併用にて無条件承認を与えています。

アドセトリスは欧州委員会より、条件付きの市販承認を2012年10月に取得しました。これらの欧州で承認された適応症は、(1)ASCT後、またはASCTないし多剤化学療法が治療選択肢でない場合に少なくとも2種類の治療を受けた後の再発性ないし難治性のCD30陽性成人ホジキンリンパ腫患者の治療、(2)再発性または難治性の成人sALCL患者の治療、(3)ASCT後に再発・進行リスクの高いCD30陽性ホジキンリンパ腫の成人患者の治療、(4)過去に少なくとも1種類の全身療法を受けているCD30陽性皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)成人患者の治療、(5)未治療のCD30陽性ステージ4ホジキンリンパ腫成人患者のAVDとの併用での治療、となります。

アドセトリスは再発性/難治性ホジキンリンパ腫とsALCLを適応に70カ国以上で規制当局より市販承認を取得しています。下記の重要な安全性情報をご覧ください。

アドセトリスは70件以上の臨床試験で広範な評価を受けています。これらの試験には、ホジキンリンパ腫に対するファーストライン治療としての第3相試験(ECHELON-1)、CD30陽性末梢性T細胞リンパ腫に対するファーストライン治療としての別の第3相試験(ECHELON-2)、その他多種類のCD30陽性悪性腫瘍を対象とした試験が含まれます。

シアトル・ジェネティクスと武田薬品はアドセトリスを共同開発しています。提携契約の条件に従い、シアトル・ジェネティクスは米国とカナダでアドセトリスを商業化する権利を保有し、武田薬品は世界のその他の地域で商業化する権利を保有します。シアトル・ジェネティクスと武田薬品は、アドセトリスの開発費を50対50の割合で共同負担していますが、例外的に日本における開発費に関しては武田薬品が単独で責任を負っています。

アドセトリス(ブレンツキシマブ・ベドチン)の重要な安全性情報(欧州連合向け)

処方に先立ち、製品概要(SmPC)をご参照ください。

禁忌

ブレンツキシマブ・ベドチンおよびその賦形剤に対し過敏症を示す患者に対するアドセトリスの使用は禁忌となっています。またブレオマイシンとアドセトリスの併用は肺毒性をもたらします。

特別な警告および注意

進行性多巣性白質脳症(PML):アドセトリスによる治療を受けた患者で、進行性多巣性白質脳症(PML)および死亡をもたらすジョン・カニンガム・ウイルス(JCV)の再活性化が起こることがあります。複数の化学療法レジメンを受けた後にアドセトリスを投与された患者でPMLが報告されています。PMLは潜伏JCVの再活性化がもたらす希少な中枢神経系の脱髄疾患で、多くの場合に致死性となります。

神経・認知・行動関連でPMLを示唆する兆候・症状の新規発症または悪化につき、患者を密にモニタリングします。PMLの評価法として提案されているものには、神経科医による診察、脳のガドリニウム増強核磁気共鳴画像法、ポリメラーゼ連鎖反応によるJCV DNAの脳脊髄液分析、JCVの所見がある場合の脳生検が含まれます。JCV PCR陰性はPMLの可能性を排除するものではありません。別の診断が確定しない場合、追加的な観察と評価が必要となる場合があります。PMLが疑われる症例すべてでアドセトリス投与を保留し、PMLの診断が確定したらアドセトリスを永久的に中止します。

患者が気づかない可能性があるPMLの症状(例:認知・神経・精神の症状)に注意します。

膵炎:アドセトリスによる治療を受けた患者で、急性膵炎が観察されています。致死的転帰が報告されています。急性膵炎を疑わせる腹痛の新規発症または悪化につき、患者を密にモニタリングします。患者の評価には身体診察、血清アミラーゼと血清リパーゼのラボ検査、超音波など腹部画像検査、その他の適切な診断法があり得ます。急性膵炎が疑われる症例すべてでアドセトリス投与を保留し、急性膵炎の診断が確定したらアドセトリスを永久的に中止する必要があります。

肺毒性:アドセトリスによる治療を受けた患者で、肺臓炎、間質性肺疾患、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を含め、致死的転帰を伴う場合がある肺毒性の症例が報告されています。アドセトリスとの因果関係は確立していませんが、肺毒性のリスクは排除できません。肺症状(例:咳、呼吸困難)の新規発症や悪化があれば、直ちに適切な評価と治療を行います。評価中および症状が改善するまでは投与の保留を検討します。

重篤感染および日和見感染:アドセトリスによる治療を受けている患者で肺炎、ブドウ球菌血症、敗血症/敗血症性ショック(致死的転帰を含む)、帯状疱疹などの重篤感染と、ニューモシスチス・イロベチ肺炎や口腔カンジダなどの日和見感染が報告されています。重篤感染および日和見感染の発生可能性につき、治療中は患者を注意深くモニタリングします。

注入に伴う反応(IRR):即時型および遅延型のIRRと、アナフィラキシーがアドセトリス投与で報告されています。患者を注入時と注入後に注意深くモニタリングします。アナフィラキシーが発生した場合、アドセトリス投与を即時・永続的に中止し、適切な治療を施します。IRRが発生した場合、注入を中断して適切な医療管理を行います。注入は症状が解消してから速度を落として再開することも可能です。IRRを過去に経験している患者は、その後の注入に備えて準備投薬する必要があります。IRRはアドセトリスに対する抗体を持つ患者ほど頻度と重症度が高くなっています。

腫瘍崩壊症候群(TLS):アドセトリス投与でTLSが報告されています。腫瘍が急速に増殖して腫瘍量が多い患者はTLSのリスクがあります。これら患者は密にモニタリングし、最適な医療に基づいて管理します。

末梢神経障害(PN):アドセトリスによる治療は感覚神経障害、運動神経障害の両神経障害をもたらす場合があります。アドセトリス誘発性PNは一般的にアドセトリスへの曝露が蓄積する結果としてもたらされ、ほとんどの症例において可逆的です。知覚鈍麻、知覚過敏、知覚障害、不快感、灼熱感、神経因性疼痛、虚弱など神経障害の症状につき、患者をモニタリングします。PNの新規発症や悪化を経験した患者では、アドセトリス投与の延期、投与量削減、中止が必要となる場合があります。

血液毒性:グレード3ないし4の貧血、血小板減少症、長期(1週間以上)のグレード3ないし4の好中球減少症がアドセトリスで発生する場合があります。各投与に先立ち全血球計算値をモニタリングします。

発熱性好中球減少症:アドセトリス投与で発熱性好中球減少症が報告されています。各投与に先立ち全血球計算値をモニタリングします。患者を発熱につき密にモニタリングし、発熱性好中球減少症が発症した場合は最適な医療に基づき管理します。

AVDとの併用でアドセトリスを投与する場合、すべての患者で初回投与からG-CSFによる一次予防の実施が推奨されます。

スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS):アドセトリス投与でSJSおよび中毒性表皮壊死症(TEN)が報告されています。致死的転帰が報告されています。SJSまたはTENが発症した場合、アドセトリスによる治療を中止し、適切な治療を施します。

消化管合併症:アドセトリス投与で腸閉塞、イレウス、腸炎、好中球減少性大腸炎、びらん、潰瘍、穿孔、出血を含め、致死的転帰を伴う場合がある消化管合併症が報告されています。消化管症状の新規発症や悪化があれば、直ちに評価して適切な治療を施します。

肝毒性:アドセトリス投与でアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)およびアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)の上昇が報告されています。肝毒性の重篤な症例(致死的転帰を含む)も発生しています。既存の肝疾患、併存疾患、併用薬もリスクを増大させる可能性があります。治療開始に先立って肝機能を検査し、治療中は定期的にモニタリングします。肝毒性を経験した患者では、アドセトリス投与の延期、投与量変更、中止が必要となる場合があります。

高血糖症:試験では糖尿病の病歴有無にかかわらず肥満指数(BMI)の高い患者で高血糖症が報告されています。高血糖イベントを経験した患者は全員、血清グルコースを密にモニタリングします。糖尿病治療を適宜開始します。

腎・肝障害:腎・肝障害を抱えた患者における経験は限られています。入手できるデータは、MMAEクリアランスが重度の腎障害および肝障害と、低い血清アルブミン濃度による影響を受ける可能性があることを示しています。

CD30陽性CTCL:菌状息肉腫(MF)および原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫(pcALCL)以外のCD30陽性CTCLサブタイプでの治療効果の程度は、高レベルの証拠が不足しているため明らかではありません。アドセトリスの2件の単群第2相試験では、セザリー症候群(SS)、リンパ腫様丘疹症(LyP)、混合組織型CTCLの各サブタイプで疾患活動性が示されました。これらのデータは、有効性と安全性が他のCD30陽性CTCLサブタイプに外挿できることを示しています。CD30陽性CTCLの他の患者タイプでは、患者ごとにベネフィットとリスクを慎重に検討して注意を払って使用します。

賦形剤におけるナトリウム量:本医薬品は1バイアル当たり13.2 mg(WHOが推奨する成人1人当たりの最大1日摂取量である2 gの0.7%に相当)のナトリウムを含みます。

薬物相互作用

強力なCYP3A4阻害剤やP-gp阻害剤をアドセトリスと併用している患者は、好中球減少症のリスクが高まる可能性があります。好中球減少症が発生した場合、好中球減少症に対する推奨投与法(SmPCの4.2項)を参照してください。アドセトリスとCYP3A4誘導剤の同時投与はアドセトリスの血漿中濃度を変えませんでしたが、アッセイで検出され得るMMAE代謝産物の血漿中濃度の低減をもたらすと思われます。アドセトリスはCYP3A4酵素によって代謝される薬物への曝露に変化をもたらすとは考えられません。

妊娠:妊娠の可能性がある女性は、アドセトリスによる治療を受けている期間と治療後6カ月目までは2種類の効果的な避妊法を取るよう助言します。アドセトリスの妊婦での使用に関するデータは存在しませんが、動物試験で生殖毒性が示されています。母体に対するベネフィットが胎児に対する潜在的リスクを上回る場合を除き、アドセトリスを妊娠中に使用してはなりません。

授乳(母乳育児):アドセトリスまたはその代謝産物が母乳中に排泄されるかどうかを示すデータは存在しませんので、新生児/乳児に対するリスクは排除できません。潜在的リスクがあるため、母乳育児を中止するかアドセトリスによる治療を中止/自制するかを決断する必要があります。

生殖:非臨床試験でアドセトリスによる治療は精巣毒性をもたらしているため、男性の生殖能力を変化させる可能性があります。アドセトリスによる治療を受けている男性には、治療期間中と最後の投与から最長6カ月後までは子供をもうけないように助言します。

運転および機械操作の能力に対する影響:アドセトリスは、運転および機械操作の能力に対し中等度の影響を及ぼす可能性があります。

副作用

単剤療法:最も発生頻度が高かった(10%以上)有害反応は、感染症、末梢感覚神経障害、悪心、疲労、下痢、発熱、上気道感染、好中球減少症、発疹、咳、嘔吐、関節痛、末梢運動神経障害、注入に伴う反応、そう痒、便秘、呼吸困難、体重減少、筋肉痛、腹部痛でした。重篤な薬物有害反応は患者の12%で発生しています。特異的な重篤薬物有害反応の発生頻度は1%以下でした。有害事象は患者の24%で治療中止につながりました。

併用療法:未治療の進行期HL患者662人を対象にアドセトリスとAVDの併用療法を検討する試験で、最も発生頻度が高かった有害反応(10%以上)は、好中球減少症、悪心、便秘、嘔吐、疲労、末梢感覚神経障害、下痢、発熱、脱毛症、末梢運動神経障害、体重減少、腹部痛、貧血、口内炎、発熱性好中球減少症、骨痛、不眠症、食欲減退、咳、頭痛、関節痛、背部痛、呼吸困難、筋肉痛、上気道感染、アラニンアミノトランスフェラーゼ上昇でした。重篤有害事象は患者の36%で発生しました。患者の3%以上で発生した重篤有害事象には発熱性好中球減少症(17%)、発熱(6%)、好中球減少症(3%)が含まれます。有害事象は患者の13%で治療中止につながりました。

アドセトリス(ブレンツキシマブ・ベドチン)の重要な安全性情報(米国向け)

枠囲み警告

進行性多巣性白質脳症(PML):アドセトリスによる治療を受けている患者で、PMLおよび死亡をもたらすJCウイルス感染が発生する場合があります。

禁忌

アドセトリスとブレオマイシンの併用は、肺毒性(例えば間質浸潤もしくは炎症またはその両方)を理由に禁忌となっています。

警告および注意

  • 末梢神経障害(PN):アドセトリスは、感覚優位の末梢神経障害を引き起こします。末梢運動神経障害の症例も報告されています。アドセトリス誘発性末梢神経障害は蓄積的です。知覚鈍麻、知覚過敏、知覚障害、不快感、灼熱感、神経因性疼痛、虚弱などの症状につき、モニタリングします。投与量を適宜修正します。
  • アナフィラキシーおよび注入反応:アナフィラキシーを含め、注入に伴う反応(IRR)がアドセトリスで発生しています。注入中は患者をモニタリングします。IRRが発生した場合は注入を中断し、適切な医療管理を行います。アナフィラキシーが発生した場合は注入を即時・永続的に中止し、適切な医療を施します。IRRを過去に経験している患者は、次の注入に先立って前投薬を行います。前投薬として可能なものには、アセトアミノフェン、抗ヒスタミン薬、副腎皮質ホルモンが含まれます。
  • 血液毒性:発熱性好中球減少症の致死的ないし重篤な症例がアドセトリスで報告されています。長期(1週間以上)の重度好中球減少症およびグレード3ないし4の血小板減少症または貧血がアドセトリスで発生する場合があります。

    未治療のステージ3/4のcHLまたは未治療のPTCLの治療で化学療法との併用でアドセトリスを投与する場合、第1サイクルからG-CSFによる一次予防投与を開始します。

    アドセトリスの投与に先立ち、全血球計算値をモニタリングします。グレード3ないし4の好中球減少症が発症している患者ではモニタリング頻度を増加します。発熱に関し患者をモニタリングします。グレード3ないし4の好中球減少症が発生した場合、投与延期、投与量削減、投与中止、G-CSF予防投与後の投与を検討します。
  • 重篤感染と日和見感染:アドセトリスによる治療を受けた患者で、肺炎、菌血症、敗血症ないし敗血症性ショック(致死的転帰を含む)が報告されています。治療中は細菌・真菌・ウイルス感染につき、患者を密にモニタリングします。
  • 腫瘍崩壊症候群:腫瘍が急速に増殖して腫瘍量が多い患者は、密にモニタリングします。
  • 重度腎障害が存在する場合の毒性増加:グレード3以上の有害反応および死亡が発生する頻度は、正常な腎機能の患者と比較して重度の腎障害を持つ患者で高くなっていました。重度の腎障害を持つ患者では使用を避けます。
  • 中等度から重度の肝障害が存在する場合の毒性増加:グレード3以上の有害反応および死亡が発生する頻度は、正常な肝機能の患者と比較して中等度から重度の肝障害を持つ患者で高くなっていました。中等度から重度の肝障害を持つ患者では使用を避けます。
  • 肝毒性:致死的症例および重篤症例がアドセトリスによる治療を受けた患者で発生しています。それらの症例は肝細胞障害と一致するもので、トランスアミナーゼもしくはビリルビンまたはその両方の上昇を含み、アドセトリスの初回投与または再投与後に発生しています。既往症の肝臓疾患の存在、ベースラインにおける肝酵素の上昇、併用薬はリスクを高める可能性があります。肝酵素とビリルビンをモニタリングします。肝毒性が新規発症、悪化、再発した患者ではアドセトリス投与の延期、投与量変更、中止が必要となる場合があります。
  • PML:アドセトリスによる治療を受けた患者でPMLをもたらす致死的なJCウイルス感染が複数例報告されています。最初の症状はアドセトリス投与開始後のさまざまな時期に発生し、初回曝露から3カ月以内に発生した場合もあります。アドセトリスによる治療以外では、免疫抑制をもたらす可能性がある前治療と基礎疾患が寄与因子となっている場合があります。中枢神経系の異常を示す兆候・症状が新規に現れた患者はPMLの診断を検討します。PMLが疑われる場合はアドセトリス投与を保留し、PMLが確定したらアドセトリス投与を中止します。
  • 肺毒性:肺臓炎、間質性肺疾患、急性呼吸ひっ迫症候群など非感染性肺毒性の致死的/重篤イベントが報告されています。咳および呼吸困難を含む兆候・症状につき患者をモニタリングします。肺症状が新規に現れたり悪化したりした場合、評価中および症状改善までの期間はアドセトリス投与を保留します。
  • 重篤皮膚反応:スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)と中毒性表皮壊死症(TEN)で致死的/重篤症例がアドセトリス投与で報告されています。SJSまたはTENが発症した場合はアドセトリス投与を中止し、適切な医療を施します。
  • 消化管合併症:急性膵炎の致死的/重篤な症例が報告されています。その他の致死的/重篤な消化管合併症には穿孔、出血、びらん、潰瘍、腸閉塞、腸炎、好中球減少性大腸炎、イレウスが含まれます。既存の消化管病変を持つリンパ腫では、穿孔のリスクが高まる可能性があります。重度の腹部痛を含む消化管症状の新規発症や悪化は、直ちに診断・評価して適切な治療を施す必要があります。
  • 胚・胎児毒性:作用機序と動物実験に基づけば、アドセトリスは胎児に害を及ぼす可能性があります。生殖能のある女性には、胎児への潜在的リスクにつき、またアドセトリス治療中とアドセトリスの最終投与から少なくとも6カ月は妊娠を避けるよう、助言します。

最も発生頻度の高い(いずれかの試験で20%以上)有害反応

末梢神経障害、疲労、悪心、下痢、好中球減少症、上気道感染、発熱、便秘、嘔吐、脱毛症、体重減少、腹部痛、貧血、口内炎、リンパ球減少症、粘膜炎。

薬物相互作用

強力なCYP3A4阻害剤またはCYP3A4誘導剤との併用は、モノメチルアウリスタチンE(MMAE)への曝露に影響を与える可能性があります。

特定集団での使用

中等度から重度の肝障害の患者または重度腎障害:MMAEへの曝露と有害反応が増加します。使用を避けます。

生殖能のある女性を性的パートナーに持つ男性には、アドセトリスによる治療中とアドセトリスの最終投与から少なくとも6カ月は効果的な避妊を助言します。

アドセトリスの投与を受けている間は、妊娠すれば直ちに報告し、授乳を控えるよう、患者に助言します。

枠囲み警告を含め、重要な安全性情報の詳細については、アドセトリスの完全な処方情報をwww.seattlegenetics.comまたはhttp://www.ADCETRIS.comでご覧ください。

アディノベイトの重要情報(専門家向け)

アディノベイト[抗血友病因子(遺伝子組み換え)、ペグ化]の重要情報

適応症および使用制限

アディノベイトは血友病A(先天性第VIII因子欠乏症)の小児患者および成人患者の下記を適応症とするヒト抗血友病因子です。

  • 出血エピソードに対するオンデマンドの治療およびコントロール
  • 周術期管理
  • 出血エピソードの頻度を低減するための定期的予防療法

アディノベイトはフォン・ヴィレブランド病の治療を適応としていません。

重要なリスク情報の詳細

禁忌

アディノベイト、その親分子(アドベイト[抗血友病因子(遺伝子組み換え)]、マウス/ハムスタータンパク質、アディノベイトの賦形剤(例:トリス、マンニトール、トレハロース、グルタチオン、ポリソルベート80のいずれかもしくはすべて)に対するアナフィラキシー反応の既往がある場合。

警告および注意

過敏反応

アディノベイト投与で過敏反応が発生する場合があります。アディノベイトの親分子であるアドベイトを含め、他の遺伝子組み換え抗血友病第VIII因子製剤で、アナフィラキシーを含むアレルギー型の過敏反応が報告されています。アナフィラキシーに進行する可能性がある過敏反応の初期兆候には、血管性浮腫、胸部圧迫感、呼吸困難、喘鳴、じんま疹、掻痒があり得ます。過敏症の反応が現れたら速やかに投与を中止し、適切な治療を開始します。

中和抗体

アディノベイト投与後、第VIII因子に対する中和抗体(インヒビター)が形成される場合があります。適切な臨床観察と臨床検査により、第VIII因子インヒビターの発現につき患者を定期的にモニタリングします。血漿第VIII因子濃度が想定通りに上昇しない場合、または想定された投与量で出血がコントロールできない場合、第VIII因子インヒビターの濃度を測定するアッセイを実施します。

有害反応

臨床試験で報告された最も発生頻度の高い有害反応(試験参加者の1%以上)は頭痛と悪心でした。

完全な処方情報についてはこちらをクリックしてください

https://www.shirecontent.com/PI/PDFs/ADYNOVATE_USA_ENG.pdf

ファイバ[血液凝固因子抗体迂回活性複合体]の適応症および重要なリスク情報の詳細

ファイバの適応症

ファイバは血友病Aおよび血友病Bのインヒビター保有患者において下記を適応症とする血液凝固因子抗体迂回活性複合体です。

  • 出血エピソードのコントロールおよび予防
  • 周術期管理
  • 出血エピソードの予防ないし頻度低減のための定期的予防療法

ファイバは、血液凝固第VIII因子または血液凝固第IX因子に対するインヒビターが不在の血液凝固因子欠乏症を原因とする出血エピソードの治療を適応としていません。

ファイバの重要なリスク情報の詳細

 

警告:塞栓性/血栓性イベント

 

  • 市販後調査で血栓塞栓性イベントがファイバ注入後、特に高用量(200 unit/kg/day超)の場合もしくは血栓性リスク因子を持つ患者の場合またはその両方の場合で報告されています。
  • ファイバ投与患者は血栓塞栓性イベントの兆候・症状につきモニタリングします。

禁忌

ファイバは下記の患者で禁忌となっています:

  • ファイバまたはその成分のいずれか(キニン生成系の要素を含む)に対するアナフィラキシー反応または重度過敏反応の既往がある場合
  • 播種性血管内凝固症候群(DIC)
  • 急性の血栓症または塞栓症(心筋梗塞を含む)

警告および注意

血栓塞栓性イベント(静脈血栓症、肺塞栓症、心筋梗塞、脳卒中を含む)が、特に高用量(200 unit/kg/day超)の投与後もしくは血栓性リスク因子を持つ患者の場合またはその両方の場合に発現する可能性があります。

DIC、進行性アテローム性動脈硬化症、挫滅外傷、敗血症を患っているか、遺伝子組み換え第VIIa因子との併用療法を受けている患者は、血中組織因子または素因となる血液凝固障害が原因で血栓性イベントが発現するリスクが増大します。治療による潜在的利点を、これら血栓塞栓性イベントの潜在的リスクと比較評価する必要があります。

注入は1回の投与量が100 unit/kg、1日の投与量が200 unit/kgを超えてはなりません。注射またな注入の最大速度は2 unit/kg/minを超えてはなりません。100 unit/kgを超える量の投与を受けている患者は、DIC、急性冠動脈虚血、その他の血栓塞栓性イベントの兆候や症状につきモニタリングします。胸部痛・胸部圧迫感、息切れ、意識・視覚・発話の変容、四肢・腹部の膨張もしくは疼痛またはその両方などの臨床兆候または症状が現れた場合、ファイバ投与を中止し、適切な診断および治療を開始します。

エミシズマブの投与を受けている患者での破綻出血に対するファイバの安全性と有効性は確立していません。エミシズマブによる治療後の破綻出血に対する治療レジメンの一部として被験者にファイバを投与した臨床試験では、血栓性微小血管症(TMA)の症例が報告されています。エミシズマブの予防投与を受けている患者でファイバの必要性を検討する場合、そのベネフィットとリスクを考慮します。エミシズマブの投与を受けている患者でファイバによる治療が必要とされる場合、血友病の治療に当たる医師はTMAの兆候・症状につき注意深くモニタリングする必要があります。ファイバの臨床試験でTMAは報告されていません。

過敏反応や、重度アナフィラキシー様反応を含むアレルギー反応が発現する場合があります。症状にはじんま疹、血管性浮腫、消化器症状、気管支けいれん、低血圧が含まれます。反応は重度で全身性となる場合があります(例:じんま疹と血管性浮腫を伴うアナフィラキシー、気管支けいれん、循環性ショック)。悪寒、発熱、高血圧など、他の注入反応も報告されています。重度のアレルギー反応の兆候や症状が発現した場合、ファイバ投与を速やかに中止して適切な支持療法を施します。

ファイバはヒト血漿を原料としているため、感染因子(例:ウイルス、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)病原体、理論的にはクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)病原体)の拡散リスクを伴う場合があります。

ファイバは血液型イソヘマグルチニン(抗A型および抗B型)を含みます。赤血球抗原(例:A抗原、B抗原、D抗原)への抗体の受動的移行は、赤血球抗体に対する一部の血清検査、例えば抗グロブリン試験(クームス試験)に支障をきたす場合があります。

有害反応

予防療法の試験対象者の5%超で観察された最も報告頻度の高い有害反応は、貧血、下痢、関節血症、B型肝炎表面抗体陽性、悪心、嘔吐でした。

観察された重篤有害反応は過敏反応と、脳卒中・肺塞栓症・深部静脈血栓症を含む血栓塞栓性イベントです。

薬物相互作用

トラネキサム酸やアミノカプロン酸などの全身用抗線維素溶解薬をファイバと併用する場合、血栓性イベントが発現する可能性を考慮します。ファイバと、遺伝子組み換え第VIIa因子、抗線維素溶解薬、エミシズマブとの併用または逐次使用に関し、適切な対照を置いてよく管理された試験は1件も実施されていません。ファイバ投与後約6~12時間以内の抗線維素溶解薬の使用は推奨されません。

エミシズマブの臨床試験における臨床経験は、エミシズマブとの薬物相互作用が存在する可能性を示しています。

塞栓性・血栓性イベントに関する枠組み警告を含め、ファイバの完全な処方情報をご覧ください

アイクルシグ(ICLUSIG®)(ポナチニブ)錠について

アイクルシグはキナーゼ阻害剤で、その主要な標的はBCR-ABLです。BCR-ABLは慢性骨髄性白血病(CML)とフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ芽球性白血病(Ph+ ALL)で発現する異常なチロシンキナーゼです。アイクルシグはコンピューターと構造に基づく医薬品設計プラットフォームを使用して開発されたがん分子標的治療薬であり、特別にBCR-ABL1とその変異型の活性を阻害するように設計されています。アイクルシグは、ネイティブのBCR-ABL1に加え、最も抵抗性が強いT315I変異型を含め、治療抵抗性のBCR-ABL1変異型を標的とします。アイクルシグは承認済みのTKIとして唯一、BCR-ABL1のゲートキーパー変異T315Iに対し作用します。同変異は承認済みの他のあらゆるTKIに対する抵抗性と関連しています。2016年11月にFDAより完全承認を取得したアイクルシグは、EU、オーストラリア、スイス、イスラエル、カナダ、日本でも承認を取得しています。

米国でアイクルシグは下記を適応症としています:

  • 慢性期/移行期/急性転化期のCML(CP-CML、AP-CML、BP-CML)またはPh+ ALLを患い、他のチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)療法が適応とならない成人患者の治療。
  • T315I陽性CML(CP、AP、BP)またはT315I陽性Ph+ ALLの成人患者の治療。

使用の制限:アイクルシグは、初発CP-CML患者の治療を適応としておらず、同患者の治療薬として推奨されません。

重要な安全性情報(米国向け)

警告:動脈閉塞、静脈血栓塞栓症、心不全、肝毒性

完全な枠組み警告については処方情報の全文をご覧ください。

  • アイクルシグ(ポナチニブ)による治療を受けている患者の35%以上で、致死的な心筋梗塞、脳卒中、脳大動脈の狭窄、重度の末梢血管疾患、緊急の血行再建術を必要とする事態を含め、動脈閉塞が発現しています。50歳未満の患者を含め、心血管リスクを持つ患者も持たない患者もこれらのイベントを経験しました。血管閉塞が発現した場合はアイクルシグを即座に中断ないし中止します。リスクとベネフィットの検討に基づき、アイクルシグ治療を再開するかどうか決定します。
  • 静脈血栓塞栓症がアイクルシグ治療を受けた患者の6%で発現しています。血栓塞栓症の証拠につきモニタリングします。重篤な静脈血栓塞栓症が発現した患者ではアイクルシグの用量調節または中止を検討します。
  • 死亡例を含む心不全がアイクルシグ治療を受けた患者の9%で発現しています。心機能をモニタリングします。心不全が新規発症ないし悪化した場合はアイクルシグを中断ないし中止します。
  • 肝毒性、肝不全、死亡がアイクルシグ治療を受けている患者で発現しています。肝機能をモニタリングします。肝毒性が疑われる場合はアイクルシグを中断します。

警告および注意

動脈閉塞:致死的な心筋梗塞、脳卒中、脳の主幹動脈狭窄、重度の末梢血管疾患を含む動脈閉塞が、第1相試験および第2相試験でアイクルシグ治療を受けた患者の35%以上で発現しています。第2相試験では、アイクルシグ治療を受けた患者の33%(150/449例)が心血管(21%)、末梢血管(12%)、脳血管(9%)の動脈閉塞イベントを経験し、一部の患者は複数種類のイベントを経験しました。致死的イベントと生命を脅かすイベントは治療開始から2週間以内に1日15 mgの低用量で発現しています。アイクルシグは再発性または多部位の血管閉塞をもたらす場合もあります。患者はこれまで血行再建術が必要でした。心血管、脳血管、末梢血管の動脈閉塞イベントが発現するまでの期間の中央値はそれぞれ193日、526日、478日でした。心血管リスク因子を持つ患者も持たない患者も、約50歳以下でも、これらのイベントを経験しています。これらのイベントで最も多く観察されたリスク因子は、高血圧、高脂血症、心疾患の病歴でした。動脈閉塞イベントは年齢が高いほど、虚血、高血圧、糖尿病、高脂血症の病歴を持つ患者ほど、多く発現しました。動脈閉塞イベントの発現が疑われる患者ではアイクルシグの投与を中断または中止します。

静脈血栓塞栓症:静脈血栓塞栓症イベントがアイクルシグ治療を受けた患者の6%(25/449例)で発現し、発現率は5%(13/270例、CP-CML)、4%(3/85例、AP-CML)、10%(6/62例、BP-CML)、9%(3/32例、Ph+ ALL)でした。イベントには深部静脈血栓症、肺塞栓症、表在性血栓性静脈炎、視力喪失を伴う網膜静脈血栓症が含まれます。重篤な静脈血栓塞栓症が発現した患者では、アイクルシグの用量調節または投与中止を検討します。

心不全:致死的ないし重篤な心不全または左心室機能不全が、アイクルシグ治療を受けた患者の6%(29/449例)で発現しています。患者の9%(39/449例)が心不全または左心室機能不全(全グレード)を経験しています。最も多く報告された心不全イベントは、うっ血性心不全および駆出率低下でした(それぞれ患者の3%となる14人)。心不全と一致する兆候や症状につき患者をモニタリングし、臨床上の必要に応じて、アイクルシグの投与中断を含む処置を施します。重篤な心不全が発現した場合は投与中止を検討します。

肝毒性:アイクルシグは、肝不全および死亡を含む肝毒性をもたらす場合があります。死亡につながる劇症肝不全が1人の患者で、アイクルシグの投与開始から1週間以内に発現しています。その他にも急性肝不全による死亡例が2例発生しています。死亡例はBP-CMLまたはPh+ ALLの患者で発生しています。重度の肝毒性はあらゆる患者コホートで発現し、11%(50/449例)がグレード3~4の肝毒性を経験しています。肝毒性で最も多かった種類はASTまたはALTの上昇(全グレードが54%、グレード3~4が8%、フォローアップの最終日までに回復しなかった症例が5%)、ビリルビン上昇、アルカリフォスファターゼ上昇でした。肝毒性イベントは患者の29%で観察されています。肝毒性イベントが発現するまでの期間の中央値は3カ月でした。肝機能検査値をベースライン時に、その後は少なくとも月1回、または臨床上の必要に応じて、モニタリングします。臨床上の必要に応じて、アイクルシグの投与を中断、減量、中止します。

高血圧症:治療下における収縮期/拡張期血圧の上昇が、アイクルシグ治療を受けた患者の68%(306/449例)で発現しています。53人(12%)の患者が治療下で高血圧性クリーゼを含む症候性高血圧症を重篤有害反応として経験しています。患者は錯乱、頭痛、胸痛、息切れを伴う高血圧症の場合、緊急の臨床的介入を必要とする場合があります。ベースラインにおける収縮期血圧が140 mm Hg未満でベースラインにおける拡張期血圧が90 mm Hg未満の患者では、80%(229/285例)が治療下で高血圧症を経験し、44%(124/285例)がステージ1の高血圧症を発現、37%がステージ2の高血圧症を発現しました。ベースラインでステージ1の高血圧症を有していた患者132人では、67%(88/132例)がステージ2の高血圧症を発現しました。アイクルシグの投与期間中は血圧上昇につきモニタリングと管理を行い、高血圧症を治療して血圧を正常化します。薬物療法によって高血圧症を管理できない場合はアイクルシグの投与を中断、減量、中止します。高血圧の著しい悪化、動揺性または治療抵抗性の高血圧症が認められる場合、治療を中断し、腎動脈狭窄症の評価を検討します。

膵炎:膵炎が、アイクルシグ治療を受けた患者の7%(31/449例、6%が重篤またはグレード3/4)で発現しています。治療下で発現したリパーゼ上昇の発現率は42%でした(16%がグレード3以上)。膵炎が原因で患者の6%(26/449例)にて治療の中止または中断に至りました。膵炎発現までの期間の中央値は14日でした。膵炎を発現した31例中23例が投与の中断または減量から2週間以内に回復しています。血清リパーゼ値を、最初の2カ月間は2週間ごと、その後は月1回、または臨床上の必要に応じてチェックします。膵炎またはアルコール乱用の病歴を持つ患者では、これ以外にも血清リパーゼのモニタリングを検討します。投与の中断または減量が必要になることがあります。リパーゼ上昇が腹部症状を伴う場合、アイクルシグの投与を中断して、膵炎につき患者の評価を行います。患者の症状が完全に回復し、リパーゼ値が1.5 x ULN未満になるまでは、アイクルシグの投与再開を検討してはなりません。

初発慢性期CMLにおける毒性増大:初発慢性期(CP)CML患者に対するファーストライン治療としての前向きランダム化臨床試験で、アイクルシグ45 mgの1日1回単独投与はイマチニブ400 mgの1日1回単独投与と比較して重篤有害反応のリスクが2倍に増大しました。治療期間における曝露期間の中央値は6カ月未満でした。試験は安全を理由に2013年10月に中止されました。動脈および静脈の血栓症および閉塞は、イマチニブ群と比較してアイクルシグ群で少なくとも2倍の頻度で発現しました。イマチニブ治療を受けた患者と比較して、アイクルシグ治療を受けた患者は、骨髄抑制、膵炎、肝毒性、心不全、高血圧症、皮膚/皮下組織障害の高い発現率を示しました。アイクルシグは、初発CP-CML患者の治療を適応としておらず、推奨もされません。

神経障害:末梢神経障害と脳神経障害がアイクルシグ治療を受けた患者で発現しています。全体として、アイクルシグ治療を受けた患者の20%(90/449例)が末梢神経障害(全グレード)を発現しました(グレード3/4は2%)。最も多く報告された末梢神経障害は、錯感覚(5%、23/449例)、末梢神経障害(4%、19/449例)、感覚鈍麻(3%、15/449例)、味覚障害(2%、10/449例)、筋脱力(2%、10/449例)、知覚過敏(1%、5/449例)でした。脳神経障害がアイクルシグ治療を受けた患者の2%(10/449例)で発現しました(グレード3/4は1%未満、3/449例)。神経障害を発現した患者のうち、26%(23/90例)は治療開始から1カ月以内に神経症を発現しました。感覚鈍麻、知覚過敏、錯感覚、不快感、灼熱感、神経障害性疼痛、脱力などの神経障害の症状につき、患者をモニタリングします。神経障害が疑われる場合はアイクルシグの投与中断を検討し、評価します。

眼毒性:失明または霧視に至った重篤な眼毒性が、アイクルシグ治療を受けた患者で発現しています。黄斑浮腫、網膜静脈閉塞症、網膜出血を含む網膜毒性が、アイクルシグ治療を受けた患者の2%で発現しています。結膜刺激、角膜びらんまたは角膜剥離、眼乾燥、結膜炎、結膜出血、充血および浮腫、眼痛が患者の14%で発現しています。霧視が患者の6%で発現しています。その他の眼毒性には、白内障、眼窩周囲浮腫、眼瞼炎、緑内障、眼瞼浮腫、眼球充血、虹彩炎、虹彩毛様体炎、潰瘍性角膜炎が含まれます。ベースラインにて、また治療中は定期的に総合的な眼検査を実施します。

出血:死亡例を含む重篤出血イベントが、アイクルシグ治療を受けた患者の6%(28/449例)に発現しました。出血は患者の28%(124/449例)で発現しています。重篤出血イベントは、AP-CML、BP-CML、Ph+ ALL患者の方が高い発現率を示しました。消化管出血と硬膜下血腫が最も多く報告された重篤出血イベントで、それぞれ患者の1%(4/449例)で発現しています。全部ではないものの大半の出血イベントは、グレード4の血小板減少症を持つ患者で発現しています。重篤または重度の出血が生じた場合、アイクルシグの投与を中断して評価を実施します。

体液貯留:重篤と判断された体液貯留イベントが、アイクルシグ治療を受けた患者の4%(18/449例)で発現しています。1例の脳浮腫は致死的でした。2%より多くの患者において治療下で発現した重篤な体液貯留イベントには、胸水(7/449例、2%)、心嚢液貯留(4/449例、1%)、末梢性浮腫(2/449例、1%未満)が含まれます。

全体として、体液貯留が患者の31%で発現しています。最も多かった体液貯留イベントは、末梢性浮腫(17%)、胸水(8%)、心嚢液貯留(4%)、末梢腫脹(3%)でした。

体液貯留につき患者をモニタリングし、臨床上の必要に応じて患者を管理します。臨床上の必要に応じて、アイクルシグの投与を中断、減量、中止します。

不整脈:不整脈がアイクルシグ治療を受けた患者の19%(86/449例)で発現し、うち7%(33/449例)がグレード3以上でした。心室性の不整脈が全不整脈の3%(3/86例)で報告され、1例がグレード3以上でした。ペースメーカー植え込みに至った症候性徐脈性不整脈が、アイクルシグ治療を受けた患者の1%(3/449例)で発現しています。

心房細動が最も多く発現した不整脈で、患者の7%(31/449例)で発現し、うち約半数はグレード3ないし4でした。その他のグレード3~4の不整脈イベントには、失神(患者9人、2.0%)、頻脈および徐脈(それぞれ患者2人、0.4%)、QT延長、心房粗動、上室性頻拍、心室頻拍、心房頻拍、完全房室ブロック、心肺停止、意識消失、洞結節機能不全(それぞれ患者1人、0.2%)が含まれています。患者27人で、イベントが入院につながっています。

遅い心拍(失神、めまい)または速い心拍(胸痛、動悸、めまい)を示唆する兆候や症状を示す患者では、アイクルシグの投与を中断して評価を実施します。

骨髄抑制:骨髄抑制がアイクルシグ治療を受けた患者の59%(266/449例)で有害反応として報告され、グレード3/4の骨髄抑制が患者の50%(226/449例)で発現しています。これらのイベントは、CP-CMLの患者よりもAP-CML、BP-CML、Ph+ ALLの患者の方が高い発現率を示しました。重度の骨髄抑制(グレード3ないし4)が治療早期に観察され、発現までの期間の中央値は1カ月(範囲1~40カ月未満)でした。最初の3カ月は2週間ごと、その後は毎月または臨床上の必要に応じて全血算を入手し、推奨事項に従って用量調節を行います。

腫瘍崩壊症候群:アイクルシグ治療を受けた患者2人(1%未満、1人はAP-CML患者、1人はBP-CML患者)が、重篤な腫瘍崩壊症候群を発現しています。高尿酸血症が患者の7%(31/449例)で発現しています。疾患が進行した患者では腫瘍崩壊症候群が発現する可能性があるため、十分な水分補給を必ず行い、アイクルシグ治療開始に先立ち尿酸値上昇の治療を行います。

可逆性後白質脳症症候群(RPLS):市販後調査で可逆性後白質脳症症候群(Reversible Posterior Leukoencephalopathy Syndrome/RPLS、Posterior Reversible Encephalopathy Syndrome/PRESとしても知られている)が、アイクルシグ治療を受けた患者で報告されています。RPLSという神経障害は、発作、頭痛、注意力低下、精神機能異常、失明、その他の視力/神経障害などの兆候や症状を示す場合があります。高血圧症を呈している場合が多く、脳の磁気共鳴イメージング(MRI)における支持的所見により診断を下します。RPLSの診断が下されたら、アイクルシグ治療を中断し、症状が回復して、治療継続によるベネフィットがRPLSのリスクを上回る場合にのみ、治療を再開します。

創傷治癒障害および消化管穿孔:アイクルシグは創傷治癒を妨げる場合があるため、大手術の前は少なくとも1週間にわたってアイクルシグの投与を中断します。重篤な消化管穿孔(瘻孔)が患者1人で胆嚢摘出術から38日後に発現しています。

胚・胎児毒性:アイクルシグは、その作用機序と動物実験での所見に基づけば、妊婦への投与時に胎児に害を及ぼす可能性があります。動物を使った生殖試験では、器官形成期の妊娠したラットに対するポナチニブの経口投与は、推奨用量でのヒト曝露量を下回る曝露量で、発達への悪影響をもたらしています。妊婦に対しては胎児への潜在的リスクにつき助言します。妊娠する可能性がある女性に対しては、アイクルシグ治療期間中と最後の投与後3週間は有効な避妊法を用いるよう助言します。

有害反応

最も多い有害反応:全体として、最も多かった非血液学的有害反応(20%以上)は、腹痛、発疹、便秘、頭痛、乾燥皮膚、疲労、高血圧症、発熱、関節痛、悪心、下痢、リパーゼ上昇、嘔吐、筋痛、四肢疼痛でした。血液学的有害反応には、血小板減少症、貧血、好中球減少症、リンパ球減少症、白血球減少症が含まれます。

副作用の疑いを報告する場合は武田薬品(1-844-T-1POINT (1-844-817-6468))またはFDA(1-800-FDA-1088またはwww.fda.gov/medwatch)に連絡してください。

薬物相互作用

強力なCYP3A阻害剤:併用を避けるか、併用が避けられない場合はアイクルシグを減量します。

強力なCYP3A誘導剤:併用を避けます。

特定集団における使用

生殖能力を持つ男女:アイクルシグは、妊婦への投与時に胎児に害を及ぼす可能性があります。女性には、アイクルシグ治療期間中および最後の投与後3週間は有効な避妊薬を使用するよう助言します。ポナチニブは女性で生殖能力を損なう可能性があり、その影響が可逆的であるかどうかは不明です。アイクルシグの投与開始に先立ち、生殖能力を持つ女性では妊娠の有無を確認します。

授乳婦:女性にはアイクルシグ治療期間中および最後の投与後6日間は授乳しないよう助言します。

米国向け処方情報:http://www.iclusig.com/pi

ニンラーロ(イキサゾミブ)カプセルについて

ニンラーロ(イキサゾミブ)は経口プロテアソーム阻害薬として、多発性骨髄腫の連続的治療過程を対象に研究されています。ニンラーロは2015年11月に初めて米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得し、レナリドミドおよびデキサメタゾンとの併用で、過去に少なくとも1種類の治療を受けている多発性骨髄腫患者の治療を適応としています。ニンラーロは現在、米国、日本、欧州連合を含む60カ国以上で承認されており、規制当局への申請10件以上が審査中です。ニンラーロは経口プロテアソーム阻害薬として初めて第3相臨床試験に入り、承認を取得しました。

イキサゾミブの包括的臨床開発プログラムであるTOURMALINEでは4件のピボタル試験が進行中で、それらは全体として主要な多発性骨髄腫の患者集団を検討しています。

  • TOURMALINE-MM1では、再発性もしくは難治性または両方の多発性骨髄腫を対象にレナリドミドおよびデキサメタゾンとの併用でイキサゾミブとプラセボを比較検討しています。
  • TOURMALINE-MM2では、初発の多発性骨髄腫患者を対象にレナリドミドおよびデキサメタゾンとの併用でイキサゾミブとプラセボを比較検討しています。
  • TOURMALINE-MM3では、初発の多発性骨髄腫患者を対象に導入療法および自家幹細胞移植(ASCT)後の維持療法としてイキサゾミブとプラセボを比較検討しています。
  • TOURMALINE-MM4では、ASCTを受けていない初発多発性骨髄腫患者を対象に維持療法としてイキサゾミブとプラセボを比較検討しています。

TOURMALINEプログラムに加え、世界各国における研究者主導研究により、さまざまな患者集団を対象に、複数の治療薬との併用でイキサゾミブの評価が行われています。

ニンラーロ(NINLARO®)(イキサゾミブ)カプセル:重要な安全性情報(世界向け)

特別な警告および注意

血小板減少症がNINLAROで報告されています(ニンラーロおよびプラセボの各レジメンでそれぞれ28%および14%)。血小板のナディアは一般的に28日サイクルのそれぞれで14日~21日目に出現し、次のサイクルの開始までにベースラインまで回復しました。報告された症例は出血イベントの増加または血小板輸血に至っていません。ニンラーロ治療中は血小板数を少なくとも月1回モニタリングし、最初の3サイクルではさらにモニタリング頻度の増加を検討します。標準治療ガイドラインに従い、投与量の変更および血小板輸血により血小板減少症を管理します。

消化管毒性がニンラーロおよびプラセボの各レジメンで報告されています。毒性は下痢(42%および36%)、便秘(34%および25%)、悪心(26%および21%)、嘔吐(22%および11%)などで、制吐薬や下痢止め薬の使用、および支持療法が必要となる場合がありました。

末梢神経障害がニンラーロで報告されています(ニンラーロおよびプラセボの各レジメンでそれぞれ28%および21%)。最も多く報告されている反応は末梢感覚神経障害(ニンラーロおよびプラセボの各レジメンでそれぞれ19%および14%)です。末梢運動神経障害の報告はいずれのレジメンでもまれでした(1%未満)。末梢神経障害の症状につき、患者をモニタリングし、必要に応じ投与量を変更します。

末梢性浮腫がニンラーロで報告されています(ニンラーロおよびプラセボの各レジメンでそれぞれ25%および18%)。根本原因につき患者を評価し、必要に応じ支持療法を実施します。症状が重い場合、処方情報に従ってデキサメタゾンの投与量を、またはニンラーロの投与量を変更します。

皮膚反応が発現した患者の割合はプラセボレジメンで11%であったのに対し、ニンラーロレジメンで19%でした。いずれのレジメンでも最も多く報告された発疹の種類は斑点状丘疹と斑状発疹でした。支持療法、投与量変更、投与中止により発疹を管理します。

肝毒性:薬物性肝障害、肝細胞障害、肝脂肪変性、胆汁うっ滞性肝炎がニンラーロ投与患者でまれに報告されています。肝酵素を定期的にモニタリングし、グレード3ないし4の症状の場合は投与量を変更します。

妊娠:ニンラーロは胎児に害を及ぼす場合があります。生殖能力を持つ男女の患者に対し、治療中およびニンラーロの最終投与からさらに90日間は避妊法を用いるように助言します。ニンラーロは胎児に害を及ぼす可能性があるため、出産可能な女性は、同薬服用中は妊娠を避ける必要があります。ホルモン性避妊薬を使用している女性は、さらに別の避妊法を用いる必要があります。

授乳:ニンラーロないしその代謝産物がヒト母乳中に排泄されるかどうかは不明です。乳児に有害事象が発現する可能性があるため、授乳は中止する必要があります。

特定の患者集団

肝障害:中等度から重度の肝障害を持つ患者ではニンラーロの投与開始量を3 mgに減らします。

腎障害:透析を必要とする重度の腎障害または末期腎疾患(ESRD)を持つ患者ではニンラーロの投与開始量を3 mgに減らします。ニンラーロは非透析性であるため、透析のタイミングとは無関係に投与可能です。

薬物相互作用

強力なCYP3A誘導薬とニンラーロの併用は推奨されません。

有害反応

ニンラーロレジメンで最も発現頻度が高く(20%以上)、プラセボレジメンよりも多く報告された有害反応は下痢(42%対36%)、便秘(34%対25%)、血小板減少症(28%対14%)、末梢神経障害(28%対21%)悪心(26%対21%)、末梢性浮腫(25%対18%)、嘔吐(22%対11%)、背部痛(21%対16%)でした。患者の2%以上で報告された重篤有害事象には血小板減少症(2%)と下痢(2%)が含まれます。それぞれの有害反応につき、ニンラーロレジメンの患者で3種類の医薬品のうち1種類以上を中止した割合は1%以下でした。

欧州連合向け製品特性概要:http://www.ema.europa.eu/docs/en_GB/document_library/EPAR_-Product_Information/human/003844/WC500217620.pdf

米国向け処方情報:https://www.ninlarohcp.com/pdf/prescribing-information.pdf

カナダ向け製品モノグラフ:http://www.takedacanada.com/ninlaropm

武田薬品工業株式会社について

武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置き、自らの経営の基本精神に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品のミッションは、優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献することです。研究開発においては、オンコロジー(がん)、消化器系疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、希少疾患の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤およびワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80の国および地域で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。

詳細情報についてはhttps://www.takeda.comをご覧ください。

留意事項

本留意事項において、「ニュースリリース」とは、本資料(添付資料及び補足資料を含みます。)において武田薬品工業株式会社(以下、「武田薬品」)によって説明又は配布された本書類、口頭のプレゼンテーション、質疑応答及び書面又は口頭の資料を意味します。本ニュースリリース(それに関する口頭の説明及び質疑応答を含みます。)は、いかなる法域においても、いかなる有価証券の購入、取得、申込み、交換、売却その他の処分の提案、案内若しくは勧誘又はいかなる投票若しくは承認の勧誘のいずれの一部を構成、表明又は形成するものではなく、またこれを行うことを意図しておりません。本ニュースリリースにより株式又は有価証券の募集を公に行うものではありません。米国 1933年証券法に基づく登録又は登録免除の要件に従い行うものを除き、米国において有価証券の募集は行われません。本ニュースリリースは、(投資、取得、処分その他の取引の検討のためではなく)情報提供のみを目的として受領者により使用されるという条件の下で(受領者に対して提供される追加情報と共に)提供されております。当該制限を遵守しなかった場合には、適用のある証券法違反となる可能性がございます。

武田薬品が直接的に、又は間接的に投資している会社は別々の会社になります。本ニュースリリースにおいて、「武田薬品」という用語は、武田薬品およびその子会社全般を参照するものとして便宜上使われていることがあり得ます。同様に、「当社(we、usおよびour)」という用語は、子会社全般又はそこで勤務する者を参照していることもあり得ます。これらの用語は、特定の会社を明らかにすることが有益な目的を与えない場合に用いられることもあり得ます。

将来に関する見通し情報

本ニュースリリース及び本ニュースリリースに関して配布された資料には、武田薬品の見積もり、予測、目標及び計画を含む当社の将来の事業、将来のポジション及び業績に関する将来見通し情報、理念又は見解が含まれています。本プレスリリースは特に、売上高、営業利益、調整後EBITDA、税引き前利益、武田薬品の所有者に帰属する純利益、基本的1株当たり利益、償却・減損およびその他の収入・支出、実質的な売上収益、実質的なコア・アーニングス、実質的なコアEPS、純負債の見通しに関する記述を含め、武田薬品の財務/営業成績と関連した見通しや経営陣による予測を含みます。将来見通し情報は、「目標にする(targets)」、「計画する(plans)」、「信じる(believes)」、「望む(hopes)」、「継続する(continues)」、「期待する(expects)」、「めざす(aims)」、「意図する(intends)」、「だろう(will)」、「かもしれない(may)」、「すべきであろう(should)」、「であろう(would)」「することができた(could)」、「予想されるanticipates)」、「見込む(estimates)」、「予想する(projects)」などの用語、それらと同様の内容、それらの否定形を含む単語や用語を含む場合が多いですが、それに限られるものではございません。この書類における将来見通し情報はいずれも、現時点で当社が利用できる情報を踏まえた上での当社の現在の前提及び考えに基づくものです。かかる将来見通し情報は、当社又は当社の役員による、将来の業績に関する保証を表するものではなく、既知及び未知のリスクと不確実性その他の要素を伴います。リスクと不確実性には、日本、米国及び世界中の一般的な経済条件を含む当社の事業を取り巻く経済状況、競合製品の出現と開発、関連法規、製品開発計画の成功又は失敗、規制当局による判断とその時期、為替変動、市場で販売された製品又は製品の安全性又は有効性に関するクレーム又は懸念等、買収対象企業とのPMI(買収後の統合プロセス)が含まれますが、これらに限られません。これらにより、当社の実際の業績、経営結果、財務内容は、将来見通し情報において、明示又は暗示された将来の業績、経営結果、財務内容とは、大きく異なる可能性があります。当社の業績、経営結果又は財務状況に影響を与え得る事項の詳細に関しては、米国証券取引委員会に提出したForm 20-Fによる有価証券届出書の第3項重要事項 - D.リスクファクター”をご参照ください(https://www.takeda.com/investors/reports/sec-filings/又はwww.sec.govにおいて閲覧可能です。)。当社又は当社の役員は、この将来見通し情報において示された予想が結果的に正しいということを何ら保証するものではなく、実際の業績又は経営結果は予想と大きく異なることがあり得ます。本ニュースリリースの受領者は、将来見通し情報に過度に依存するべきではありません。武田薬品は、本プレスリリースに含まれる、又は当社が提示するいかなる将来見通し情報を更新する義務を負うものではありません。過去の実績は将来の経営結果の指針とはならず、また、本プレスリリースにおける武田薬品の経営結果は武田薬品の将来の経営結果を示すものではなく、また、その予測、予想又は見積もりではありません。

本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。

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