決済 - 銀行業 - 通信:今後の動向と課題

パリ--()--(ビジネスワイヤ) -- 今後、決済、通信、小売セクターが体験する技術的発展はすべてデジタルの方向に向かいます。現在は、モバイル決済の大規模な採用により、マルチチャンネルが基準となっている時代です。このことは企業もよく分かっています。実際に決済を専門としているかどうかを問わず、すべての企業はデジタル戦略に投資することを選んでいます。銀行部門の企業は今ではデジタル取引や決済を提供することができます。そのため、決済、銀行、通信の状況は完全に単調になり、これらの企業は一から形を作り直さなければなりません。

決済:変革のただ中にあるエコシステム

近年、決済は非常に急速に発展しています。モバイル端末による決済の件数は絶えず増加しています。2015年前半、電子化による決済額(カード(2014年の総決済額は47兆ドル1)および電子決済を含む)は、貨幣による決済(現金および小切手)を上回りました。2016年、この動向に後押しされ、カード決済は現金決済を上回り、世界中、特に中国では、優先的な決済方法になると予想されます。また、電子商取引への移行により、貨幣自体が電子化され、この動向は今後も否応なく続いていくでしょう。電子財布は売り手と買い手をつなぐ唯一の接点となるでしょう。

2014年1月から2015年7月までの間で、非接触型の取引は10億件以上行われています。例を挙げると、2015年3月3、VISAのカード保有者だけで16億ユーを費やしています。

ノルディア銀行のコーポレート・モバイル・ソリューション担当バイスプレジデントであるリーサ・カニアイネン氏は次のように述べています。「2014年には、まだ疑念を抱いていた業界関係者にも、非接触型決済が定着していることが示されました。信頼でき安全で使いやすい決済方法という非接触型決済の利点により、カード保有者はこれを頻繁に使用するようになります。Apple Pay(アップルペイ)、Samsung Pay(サムスン・ペイ)、Android Pay(アンドロイド・ペイ)などの新しい非接触型決済手段が市場に登場し、従来の決済大手(VISA、マスターカード)を押し退けつつあります。」

フロスト&サリバンのグローバル・プログラムディレクター兼リサーチマネジャーのジャン・ノエル・ジョルジュ氏は次のように述べています。「スマートフォンやノートPCは、2019年には世界全体で190億台が使用されるようになると予想されますが、その相互運用性は今では日常生活の一部になっています。このようなコネクテッド・ツールは、NFC(近距離無線通信)、QRコード(二次元バーコード)、ブルートゥース・ロー・エナジー(BLE)、ホストカードエミュレーション(HCE)などの技術を用いて、情報を共有する新たな用途と方法を生み出しました。これらの技術がそれぞれ市場に投入される中、今後決済業界は大きく様変わりするでしょう。2014年、NFCおよびLTE(ロング・ターム・エボリューション)カードは100%の成長を果たしています。」

モバイル決済市場では、アップルが、2014年後半に開始されたApple Pay(アップルペイ)で、非常に迅速にその地位を確立しました。P.A. IDストラテジーズの主任アナリスト兼クリエーターのジョン・デブリン氏は、2015年には、アップルと同じようにアンドロイド・ペイやサムスン・ペイが、新たな収益源を見つけ出し、自社の事業に新しい風を吹き込もうとして、この波に乗り、メーカーとしての地位を確立したと述べています。

決済業界の新たな参入者:銀行にとって友か敵か

非銀行系組織は現在、デジタル取引や決済を提供できるため、銀行は競争力を保つためには自らを改革するほかありません。2014年、世界銀行は、成人人口の半数(25億人以上)が「物理的な」銀行口座を保有していないと推定しています。決済業界への新規参入者はこの事実を生かし、特に若年層の顧客ベースを対象とすることで、この変化において有益な役割を果たすでしょう。

ジョン・デブリン氏は次のように述べています。「従来の決済方法は、徐々にオンライン取引(アプリ内、ピアツーピア)に収束していることから、銀行にはサービス提供業者としての地位を迅速に確立できる機会が生まれています。統合的な役割を果たせば、銀行はモバイル、オンライン、対人サービスを組み合わせて提供することができ、これが後に新たなセクター、新たなサービス、新たな収益源へとつながるでしょう。」

ハイパーコネクティビティにより新たな行動が生まれ、セキュリティと信頼に対するニーズが高まっています。ユーザーは今、個人データの機密性とセキュリティに関してより強力な保護を求めています。それでも、このシステムにおいては詐欺行為が大きな障害になっているようです。そのため、特にモバイル決済では強力な認証が不可欠です。ノルディア銀行のリーサ・カニアイネン氏は次のように指摘しています。「決済における信頼とセキュリティの問題は、この新しいエコシステムにおいて初めて大きな問題となっています。」

完全に信頼できる本人確認を行うのに最も適したソリューションの1つとして生体認証が登場しました。ジャン・ノエル・ジョルジュ氏は次のように述べています。「デジタルの接続された世界では、人間は技術の発展から疎外されているようです。しかし、新たなデバイスは、モバイルではなく人間に重点を置きます。この観点から、生体認証は、認証および本人確認のニーズに適した対応策であると思われます。」

通信:物理的モデルからデジタルへ

テレコム・イタリアのモバイルサービス開発部門バイスプレジデントのセルジオ・コッツォリーノ氏は次のように述べています。「この30年で、SIMカードによりGSMは発展しましたが、データ管理が物理的なものからデジタルに移行する中で、カードが果たす役割は大きな変化に直面しています。今でも、さまざまなネットワークにアクセスするためには認証ツールが必要です。」

ジャン・ノエル・ジョルジュ氏は次のように述べています。「しかし、通信市場においてSIMカードは発展を続け、2014年には約530万枚に達しています。M2M(マシンツーマシン)カードは2100万枚まで増えると予想されます。」

M2M向け、したがって消費者市場向けのSIM eカードの投入により、物理的モデルは今やデジタル・モデルに移行しています。この急激な変化は流通モデル、エンドユーザーとの関係に大きな影響を及ぼし、M2Mにとって新たな成長の機会が開かれています。

事業体にとっての課題は、通信やデータ交換において、お客さまには1つのネットワークから別のネットワークに移動する必要性を感じることなく、継続的に質の高いサービスを保証することです。

ジョン・デブリン氏は次のように述べています。「最近の数字から、非接触は非常に広く行き渡ったシステムになりつつあります。POS(販売時点情報管理)端末にはほとんどリーダーが備わっており、これはまた、食品自動販売機から改札機、売店、端末機など、他のデバイスに広く組み込まれているため、消費者のユーザー体験は向上し、決済方法を選択する機会が生まれます。」しかし、このセクターでは、「ソフトウエア化」のリスクがのしかかっており、これまで使用されてきたハードウエア(SIMカード、チップなど)は間もなくソフトウエアのみに置き換わる可能性があります。このようなさまざまな脅威はあるものの、SIMカードは依然として最も費用のかからないオプションであり、利点と有用性を最も適切に折衷した製品です。

ジャン・ノエル・ジョルジュ氏は次のように強調しています。「技術分野の30年は産業分野の150年に匹敵します。」

1 出典:ユーロモニター・インターナショナル

2 出展:ユーロモニター・インターナショナル

3 出典:ビザ・ヨーロッパ

4 出展:ビザ・ヨーロッパ

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