ロンドン--(BUSINESS WIRE)--（ビジネスワイヤ） -- 最近アムステルダムで開催された株主保護・コーポレート・ガバナンス・フォーラムでは、証券集団訴訟が国際化していること、そして世界的に集団損害賠償法を制定する動きが急速に広がっていることが明らかになりました。
フォーラムでは、欧州および欧州以外の地域における共同訴訟、代表訴訟、集団訴訟の最新状況について、重要かつ活発な報告が行われました。また、受託者義務の重要性、さらに不正行為や過失により重大な価値の減損が生じるケースでのコーポレート・ガバナンスの見直しの必要性が確認されました。
ファンドマネジャー、資産運用会社、カストディアンの役割の変化に伴い、最近では積極的なモニタリングを行うことや投資価値が不当に損なわれている場合に顧客の代理として賠償請求を行うことなどが受託者義務に含まれるようになっています。集団訴訟を行わなかった場合、支払われるべき数十億ドルがそのままになり、受託者の信認とポートフォリオのリターンが損なわれ、顧客が法的な救済を受ける権利が毀損する可能性があります。
近年の証券集団訴訟制度のグローバル化は、2010年6月24日のモリソン対ナショナル・オーストラリア・バンク裁判がきっかけとなっている可能性があります。この裁判では、米国でのFキューブ訴訟（米国人以外の株主が米国外の証券取引所で購入した米国外の企業の株式に関する訴訟を米国の裁判所で行うこと）が実質的に否定されました。
モリソン裁判以降、原告は法律の域外適用が柔軟な欧州など米国以外の国で証券関連の訴訟を起こすようになりました。例えば、カナダ、オーストラリア、EU加盟13カ国などでは、集団訴訟、共同訴訟、代表訴訟を推進する法制度が確立されています。
株主保護・コーポレート・ガバナンス・フォーラムには、年金基金、機関投資家、資産運用会社、カストディアン銀行など、多岐にわたる分野の代表者が出席しました。C5主催の特別イベントは、集団訴訟および税金還付請求に関するサービスを専門とするゴール・グループのほか、ポメランツ、オランダ投資家協会（VEB）が共催しました。そこでは、例えばオランダの年金基金のPGGMやバレンツクランス法律事務所の代表により、国内の様々な動き、国際的なトレンドなど、有益な情報が明らかにされたほか、適正なリターンの確保を目的に顧客に代わって法的権利を執行するための戦略的な判断などが示されました。
さらに、フォーラムでは注目すべき報告が行われ、NERAエコノミックコンサルティングの調査結果によれば、Fキューブ訴訟が難しくなったことや米国の上場企業数の減少などにもかかわらず、米国の証券集団訴訟件数にはモリソン判決による影響は見られないことが明らかになりました。このことは、米国でも米国以外でも証券集団訴訟が増加していることを示しています。
米国では証券集団訴訟が頻繁に起こされていますが、ゴール・グループの調査によると、2000年から2012年までの間、投資家が証券集団訴訟に参加しなかった結果、米国では180億米ドルを超える額が請求されないままになっています。ゴール・グループのさらなる分析では、米国以外での証券集団訴訟は2020年までに年間83億米ドルのペースで増加する見通しです。
ゴール・グループのスティーブン・エバーラルドCEO（最高経営責任者）は次のように述べています。「株主保護・コーポレート・ガバナンス・フォーラムでは、世界各国のリーダーの意見が集約されました。法制度が急速に整い、証券集団訴訟の動向に注意を払い、必要に応じて訴訟に参加することに対する受託者の責任が高まるなか、今回フォーラムで明らかにされた調査報告は、国際的な動向を注視し、株主保護を重視するすべての関係者にとって、極めて有意義なものと考えられます。」
以上
ゴール・グループ・リミテッドについて
1989年に設立されたゴールは、集団訴訟および税金還付請求サービスのリーダー企業です。ゴールは、欧州、米国、極東における世界有数の国際カストディアン、資産運用会社、プライベートバンク、年金基金、ヘッジファンド、個人資産家、インベストメントバンク、プライムブローカー、ファンドマネジャーなどの優良顧客を有しています。
ゴールの集団訴訟サービスは、完全保有子会社のゴール・グローバル・リカバリーズ・リミテッド（GGRL）を通じて提供されており、経営判断の誤りや不正行為が行われた企業の株式を保有することにより金銭的な損害を被った個人や企業を支援しています。ゴールの推計によれば、2000年から2012年までの間、損害賠償請求を行わなかったことによる株主の損失額は180億ドルを超えます。
税還付業務では、ソフトウエアとして導入またはアウトソーシング・サービスとして提供可能なゴールの主力商品のGTRS（グローバル税還付システム）を活用することにより、カストディアンは二重課税を回避するための租税協定に基づき、外国証券により生じた所得に対して外国政府により過大に源泉徴収された税金の還付を受けることができます。世界の10大カストディアン銀行の5行を含む多数の国際金融機関がこのシステムを導入しています。
本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。
