東京 & デンマーク・コペンハーゲン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 大塚製薬株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岩本太郎、以下「大塚製薬」)とH.ルンドベックA/S (本社:デンマーク、コペンハーゲン、CEO:ウルフ・ウインバーグ、以下「ルンドベック社」) は、3月7日に国内で行われた大塚製薬主催のメディア懇談会にて、両社のグローバル・アライアンスの現状報告や、今後の共同販売体制について公表しました。
2月28日(米国東部時間)に米国FDAの承認を得た「ABILIFY MAINTENA」(エビリファイ メンテナ)は統合失調症の月1回投与の持続性注射剤であり、米国では予定通り両者より3月18日に発売を開始します。
「ABILIFY MAINTENA」(エビリファイ メンテナ)を含む「エビリファイ」ブランドは、統合失調症の効能・効果で承認されている世界で唯一のドパミンD2受容体パーシャルアゴニストです。「ABILIFY MAINTENA」(エビリファイ メンテナ)は、統合失調症の患者さんを対象としたプラセボ対象の臨床試験において、月に1回の投与にもかかわらず、その有効性とともに経口の「エビリファイ」各製品と同等の安全性が認められています。「エビリファイ」は、米国における2012年度第4四半期(10月~12月)の売上が、全処方箋医薬品中1位になりました。
また、この度、大塚製薬とルンドベック社は、欧州での「エビリファイ」のプロモーションに関し次のことに合意いたしました:2013年4月1日より、デンマーク、フィンランド、ドイツ、イタリア、スペイン、スウェーデン、そして英国において大塚製薬とルンドベックの両社でプロモーションを行います。また、オーストリア、ベルギー、アイルランド、オランダ、ポーランド、ポルトガル、ルーマニアにおいて、ルンドベック社が単独でエビリファイのプロモーションを行います。
現在、EU諸国では大塚製薬がエビリファイの錠剤、液剤、口腔内崩壊錠、注射剤の流通と販売を行っています。ブリストル・マイヤーズ・スクイブ社(以下「BMS社」)の尽力によりここまで成長してきたエビリファイですが、今後はルンドベック社がその流れを引き継ぎ、エビリファイのブランドの最大化に努めて参ります。なお、2013年4月1日以降もBMS社は供給、流通、そして医療情報の提供に携わって参ります。
大塚製薬とルンドベック社は、2011年11月11日に中枢神経疾患領域におけるグローバル・アライアンス契約を締結しています。本契約に基づき両社は、「ABILIFY MAINTENA」(エビリファイ メンテナ)の米国での商業化を共同で行なうとともに、全世界において開発・商業化を共同で行っています。
大塚製薬 代表取締役社長 岩本太郎は「今回の両社の同意に伴い、欧州における大塚製薬とルンドベック社の2社によるエビリファイのブランド構築はますます強固なものとなり、今後、5つの研究開発製剤の商業化に向けての礎となるでしょう」と述べています。
ルンドベック社 最高経営責任者 ウルフ・ウインバーグは、2011年11月のアライアンス締結後に得た初めての承認について「エビリファイ メンテナは、統合失調症の長期的な維持療法において、患者さんとその家族や介助者に重要な選択肢を与えます。私たちにとって、この製品の発売はグローバルな提携を組んだ大塚製薬との進展を象徴するもののひとつであり、また私たちが米国の中枢神経領域に本格参入することを示す大事な一歩でもあります」と述べています。
* Copyright 2013 IMS Health. All rights reserved. Estimated based on IMS MIDAS 4Q 2012. Reprinted with permission.
参考資料
大塚製薬とルンドベック社のグローバル・アライアンスにおける進捗状況
中枢神経領域における研究開発を断念する企業も少なくない中で大塚製薬とルンドベック社は、現在までに臨床第III相試験段階にあるBrexpiprazoleを含む5つの研究開発製剤など、精神疾患を抱え苦しむ患者さんへの貢献が期待される有望な治療薬の開発と投資を進めて参りました。
2011年11月のグローバル・アライアンス契約を締結後、17ヶ月間の進捗については次の通りです:
- 2013年2月28日、米国FDAによるABILIFY MAINTENA(エビリファイ メンテナ)の承認
- 2012年12月、欧州におけるエビリファイ持続性注射剤の承認申請
- 欧州におけるエビリファイの共同プロモーションの開始
- Brexpiprazoleの臨床第III相試験の開始
- ABILIFY MAINTENA(エビリファイ メンテナ)の2つの臨床第III相試験の開始
- 2012年5月のAPA年次総会にてABILIFY MAINTENA(エビリファイ メンテナ)の臨床第III相試験の結果発表
統合失調症および疾患の再発について
統合失調症は、思考プロセスや感情表現への歪みを特徴とする慢性疾患です。幻聴、妄想、まとまらない発言や思考などの症状が現れ、結果として重大な社会生活および就業への障害となります。成人期初期に発病(発現)することが多く、症状の緩和のために一生涯にわたる治療が必要になることがあります。
欧米では、成人人口の約1%が統合失調症を抱え、米国では、性差なく、約240万人**の成人患者さんがいると推計されています。統合失調症の根本的な治療法は、いまだ確立しておりませんが、症状や再発リスクを管理するために、多くの患者さんに適切と考えられる抗精神病薬による薬物治療が行われています。しかし、疾患が十分に管理されない場合、疾患の再発リスクが高まることが分かっています。
抗精神病薬のデポ製剤は、長期にわたり薬剤の血中濃度を治療域に保つというベネフィットを患者さんに提供するとともに、精神科の医師にとっても、患者さんが決められた時期に投薬(注射)を受けに来院することを把握できるという利点があります。
**米国国立精神保健研究所の調査による
会社概要 |
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H. ルンドベック A/S (H.Lundbeck A/S) |
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設 立 |
: | 1915年 | ||
代 表 者 |
: | Chief Executive Officer 兼 社長 ウルフ・ウインバーグ | ||
所 在 地 |
: | Ottiliavej 9, DK-2500 Valby, Copenhagen, Denmark | ||
従 業 員 数 |
: | 約6,000名(連結) |
大塚製薬株式会社 (Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd.) |
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設 立 |
: | 1964年8月10日 | ||
資 本 金 |
: | 200億円 | ||
代 表 者 |
: | 代表取締役社長 岩本 太郎 (いわもと たろう) | ||
本 社 所 在 地 |
: | 〒101-8535 東京都千代田区神田司町2丁目9番地 | ||
従 業 員 数 | : | 5,701名 (2012年3月31日現在) | ||
事 業 内 容 | : | 医薬品・臨床検査・医療機器・食料品・化粧品の製造、製造販売、販売、輸出並びに輸入 |