米ミシガン州アナーバー--(BUSINESS WIRE)--（ビジネスワイヤ） -- 医療IT向け相互運用規格の策定における世界的リーダーのヘルス・レベル・セブン・インターナショナル（Health Level Seven® International、HL7®）は本日、当団体が保有する規格を含む知的財産（IP）の大部分について、ライセンス条件の下に無料で利用可能にすることを決定したと発表しました。この画期的決定は、あらゆるステークホルダーがHIT規格を平等に利用できるようにすることにより世界規模で医療を向上させるという、HL7の本腰を入れた取り組みを表すものです。新たな措置は、2013年第1四半期より実施される見通しです。
HL7最高経営責任者（CEO）のチャールズ・ジャッフェ（MD、PhD）は、次のように述べています。「HL7の理念は、協調的でコンセンサス主導の当団体規格を医療における最高の規格とし、最も広範に使用されるようにすることにあります。私たちはその実現を妨げる障壁をなくすことで、医療ITによるコスト削減とケアの向上を可能にするという目標の実現に近づくことができます。ライセンス料が不要の規格を求める政府の要望が高まっていることを受けて、当団体が規格無料化への移行を決断したことは、こうした活動と完全に軌を一にしたものです。目標達成へ向け、私たちは既に、医療分野の主要なステークホルダーから今回の決定で積極的な支持を受けています。」
ベス・イスラエル・ディーコネス・メディカル・センター最高情報責任者（CIO）で、ハーバード・メディカルスクール医学教授のジョン・ハラムカ氏（MD、MS）は、次のように述べています。「今回の発表は、この10年間における規格策定の活動で最も重要な成果です。これにより、すべてのステークホルダーが有意義な目的に必要なコンテンツ規格をすぐに利用できるようになります。この作業に携わった皆さまには本当に感謝しています。」
無償業務により策定された規格、その他の一部知的財産は、HL7が一定期間にわたって慎重な分析と立案を行った後で、国際的な医療コミュニティーへの提供が可能になります。実施は数カ月先となる見通しです。当分の間、HL7規格へのアクセスおよび使用権を含め、IPと会員制に関する従来モデルが引き続き適用されます。HL7は、分析の完了後、HL7規格と一部IPの使用をHL7会員でなくても使用できるモデルへと直接移行したいと考えています。HL7は今後も会員による投資の価値を向上させるために会員と協議していくとともに、会員の意見を求めることで今回の移行を円滑に実施し、会員のニーズを反映させていきます。
ヘルスインフォマティクス技術委員会ISO TC215の委員長を務めるクリストファー・G・チュート氏（MD、DrPH）は、次のように語っています。「HL7のIPは、医療プロバイダー間の相互運用性を達成する上で不可欠です。また同IPは、医療現場で一層標準となっている総合チームでの効率的・効果的なケアを可能にします。これらのリソースを事実上公益に供するというHL7の決定は、大いに歓迎すべきものであり、あらゆる地域の社会や患者に対するリソース価値の提供を加速化させるものです。HL7は以前にも増して、より広範な医療コミュニティーからの支援と会員を擁するに値する団体として、これらのリソースを最先端の状態に維持するとともに、無料で提供する活動を確実に実行してくれるはずです。」
HL7への入会およびHL7規格に関する詳細については、www.HL7.orgをご覧ください。
ヘルス・レベル・セブン・インターナショナル（HL7）について
1987年設立のヘルス・レベル・セブン・インターナショナル（www.HL7.org）は、医療情報の相互運用および標準化を目的とする世界的機関として権威を持っており、30カ国以上に支部を設置しています。HL7は非営利のANSI認定規格策定団体として、臨床実務と医療サービスの管理・提供・評価を支援する電子医療情報の交換・統合・共有・検索のための包括的枠組みと関連規格の提供に専心しています。HL7は約500社の会員企業を代表する2300人以上の会員を擁し、これらの企業は医療に貢献する情報システムベンダーの90パーセント以上を占めています。HL7は他の規格策定組織やプロバイダー、支払機関、慈善団体、政府機関と最高レベルで協力することで、包括的で信頼性のある規格の策定および相互運用性を成功裏に達成する取り組みを確実に実施しています。
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